知事の政治姿勢について、伺います
1点目に、三位一体改革について、であります。
1今回、麻生知事が全国知事会長選に撃って出られ、勝利を収められました。文字通り「地方の顔」となられたわけですが、まずはオメデトウと県民とともに素直にお祝いを申し上げる次第であります。
最近の記者会見で知事は国のことを「油断もすきもならない」と非難されたことがありますが、言われる通り一筋縄ではいかない国との交渉は、我慢に次ぐ我慢と艱難辛苦の連続と思われます。地方分権の実を得るため、わが会派も出来る限りの応援をして参ります。
ただ、それがため県政の運営に一瞬の停滞、寸分の遺漏も許されません。知事の留守中ホッとする職員はいないとは思いますが、知事としてこれからの県政運営にどのような姿勢で臨まれるのか、冒頭お聞きしておきたいと思います。
そして、現実問題、本県の2005年度一般会計当初予算は、三位一体改革に伴う国民健康保険などの負担増で、328億円の財源が不足しました。これに対し、職員給与2%カットなどで歳出を削減し、さらに足りない分を県債発行等でバランスをとることになり、県債残高が2兆4千6百億円に上ったわけですが、こういうことがいつまでできるのか。これよりさらに進む三位一体改革で廃止された補助金をどのように再構築してゆくのか等と不安が広がります。
知事は知事会長就任後の記者会見で、三位一体改革について「2006年度までの第一期改革で成果を上げる努力をし、2007年度以降の第二期改革へ展望を開きたい」と力強く述べられています。が、それを成しうる唯一の力は国民世論の後押しであり、県民のバックアップ体制であると痛感します。
県民そして国民の理解を得、後押しをお願いするために、いかなるメッセージを送られるのでしょうか。改めて知事会長就任の決意、覚悟の程をお聞かせください。
さらに、国との折衝をする際に厳しく問われるのは、自己改革の取り組み姿勢であると思われます。地方財政の立て直しをいかに図るか。行政能力、政策能力を高め、県民のための地方自治のデザインをどう描くかが厳しく問われていくと考えます。そして、知事は知事会長選に臨む公約に、道州制を視野に新たな都道府県制度のあり方を示す、と表明されました。知事会長の任期は、2007年5月までです。
都道府県制度のあり方を含め、自己改革をどのように進めようとされているのでしょうか。知事のご見解をお聞かせください。次に、財政運営について伺います。
17年度当初予算を概観して感じますことは、国と地方の税財政改革、いわゆる三位一体改革が進む中で、人件費や投資的経費などの歳出をできるだけ抑制し、一方で県税をはじめとする歳入確保に努めた、しかし、それでも財源不足をきたし、県債の発行と基金の取り崩しで収支の調整を図った、ということであります。
具体的には一般会計の歳入歳出規模は約1兆5000億円で、前年度比0.6%減、そのうちの一般的政策経費である一般歳出の規模も0.5%減で、いずれも4年連続のマイナス予算となっています。
歳入歳出のうち、歳入では県税、地方特例交付金、地方譲与税などの伸びに期待ができ、その増額は579億円となっていますが、一方で、国庫支出金や県債は前年度を大きく下回っています。
また、歳出では、人件費や補助建設事業費などが大きく減額となる一方で、社会保障費が177億円、行政施策費が55億円の増となっています。これらの減額には財政構造改革プランや、財政収支改善のための新たな措置などが効果を上げていることは見て取れます。
そこで、いくつか質問いたします。
三位一体改革の先行きに不透明さが見える中、綱渡り状態の財政運営は避けられそうにもありません。もちろん、県民生活を向上させるために一定の財政規模の確保は必要ではありますが、自主財源の伸びにさほど期待はできず、2兆5000億円にもなろうとする本県の県債残高などを考えると、もっと財政規模そのものを縮減するとともに、財源不足を圧縮する努力も必要ではないかと思います。ちなみに、17年度国の地方財政計画では財政規模は前年度比1.1%減であり、本県の場合は4年連続のマイナスではありますが、0.6%となっています。お答えください。
また、三位一体改革の推進で養護老人ホーム運営費等の一般財源化や、義務教育費国庫負担金の暫定的な減額措置がなされますが、これらによる行政サービスの激変を関係者は心配しています。一般財源化等に対する県の基本的な考えをお示しください。
次に、人件費の関係であります。
財政改革の追加措置として人件費のカットに踏み出し、新年度予算でも前年度比90億円の減額をなしえたことには一定の評価をしたいと思います。緊急避難的な措置であったであろうことも理解します。しかし、職員のインセンティブを考えると抜本的には現行の人事、給与制度の改革を急ぎ、能力や成果を評価する新制度をつくるべきだと思います。知事の見解を求めます。次に、知事の政治姿勢として危機管理体制について、伺います。
1点目は「有事」における避難対策等について、であります。
国は先の通常国会で、外国からの武力攻撃や大規模テロなどで「国及び国民の安全に重大な影響を及ぼす緊急事態」に対応し、国民保護法を成立させました。都道府県は、同法に基づき、これらに対処する「国民保護計画」の策定を義務付けられ、本県として今議会に「国民保護対策本部及び緊急対処事態対策本部の設置」の条例案、並びに、国民をいかに避難誘導するかなどを協議する「国民保護協議会」の条例案の2案が提案されたところです。
武力攻撃事態や緊急対処事態の類型は、弾道ミサイル攻撃、ゲリラや特殊部隊による攻撃など8つの類型が示され、知事が避難・救援活動の中核を担うとされています。
実際に武力攻撃や大規模テロが発生した場合、国が事態を速やかに把握し、国民の避難・誘導から救援活動まで、国と地方自治体が連携して進めることになります。
いうまでもなく、計画の実効性を確保するには、地域固有の事情をいかに適切に反映させるかが課題であり、地理的、社会的特徴に留意する必要があります。また、県による保護計画の策定には、市町村ごとの高齢者や障害者、入院患者の人数などのデータ把握が前提となります。
県は平成15年3月末と同16年2月末の2回、朝鮮半島有事に伴うテロ活動などを想定し、陸上自衛隊、海上保安本部などと合同で、避難誘導や難民受け入れ対策などテロ攻撃を想定し図上演習を全国に先駆けて実施した、と報じられていました。15年は、武装工作員の侵入や市街地での毒ガス散布、大規模集客施設や主要交通機関、原発などへのテロ攻撃を想定し、住民の避難誘導や難民受け入れ方法などを検討した、と。昨年は航空自衛隊も加わり、駅での爆発物テロを想定し、行った。とありま
した。
幸か不幸か、日本国土が、四方海に囲まれ、長年他国から侵略されるという歴史がなく、国も国民も極めて危機管理意識に乏しく、無防備状態とよく言われます。こうしたことを議論すること自体、タブー視するような空気がありました。
が、しかし県民の安全を守るために考えられる限りの対策を取るのは至極当然のことであります。
ただ、救援活動等に際し、市町村長及び都道府県知事は、武力攻撃災害への応急処置として、建物等を一時使用し、物件を使用又は収用することが出来るとされています。
そこで知事に伺います。県民に対し、まず有事に対する危機管理意識の必要性等について分かりやすく説明し、理解、協力を丁寧に求める必要があるのではないでしょうか。いかがでしょうか。
また、2度の図上演習を通し何が最も重要であり、何が問題点なのか、そして何が一番必要であると感じられたでしょうか。知事の見解を求めます。
危機管理の2点目は、防災問題について、であります。
昨年は記録的猛暑に集中豪雨、台風襲来、地震等と史上稀にみる災害に見舞われた一年でありました。加えてスマトラ島沖地震によるインド洋大津波は、日本人観光客を含め沿岸各国に未曾有の被害をもたらしました。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、災害により今尚、困難な生活を余儀なくされておられる皆様にお見舞い申し上げます。
まさに治山・治水そして耐震は、政治・行政の基本であります。今般の災害では、とりわけ高齢者や障害者、子どもなどの「災害弱者」に被害が集中しておりました。新潟中越地震でも、10年前の阪神大震災では犠牲者の約半数が65歳以上のお年寄りであった災害弱者対策の教訓が生かされず,40人の犠牲者のうち22人が65歳以上でした。またインド洋大津波では約半数近くが幼い子どもたちでした。災害の危険箇所や避難場所を記した「防災マップ」の作製を急ぐとともに、地域で行政や住民、近隣組織、ボランティア団体が連携し、災害弱者を支える体制作りを急ぐ必要があると強く感じます。その意味で、改めて災害弱者の観点からの総点検・見直しを行い一層の対策を講ずるべきであると考えます。知事の見解を求めます。次に国際化への対応について伺います。
本年は「日韓友情年」であります。これにあわせ、日韓間で各種のイベントや交流事業が行なわれていることに、改めて拍手を送りたいと思います。特に、2002年の日韓共催によるワールドカップの開催は、日韓両国民が手を携えてアジアや世界に貢献していくことができることを示しましたし、最近の韓国映画に象徴される「韓流ブーム」は両国民が過去のしがらみを解き放ち、文字通り、隣国のよきパートナーとしてやっていけることを教えています。その意味で、今年の友情年は日韓関係の質を変え、新時代を築いていく出発の年であると言っても過言ではありません。若者や文化、スポーツなどといった分野での交流がますます盛んになることを期待したいと思います。
そこで、まずは日韓新時代を築いていくための知事の基本的な考えと「日韓友情年」を記念した本県の取り組みとについてお伺いいたします。
一方で、今年は日本が朝鮮半島支配への足がかりをつくった「日韓保護条約」の締結から100年、独立後の韓国と日本が結んだ「日韓条約」の締結から40年であります。
こうした節目の年に韓国では「日韓条約」が個人の賠償請求権を認めていないなどとして、締結の見直しを求める声が上がる一方で、日本の植民地時代に日本の統治者に協力した者を洗い出し、過去の歴史を清算したいとする動きもあるようであります。
私どもは、真摯に歴史の教訓を学び、その上で胸襟を開いて付き合うところに真の国際交流があると考えています。したがって、このようなときこそ、近現代を含めた日本と朝鮮半島との歴史を学び、また、次代を築く子供たちにも教えていかなければならないと思います。ちなみに、日本にはしち7、はちじゅう80万の在日韓国、朝鮮人が暮らしていますが、なぜ、そうした人たちが暮らしているのか、歴史的な経過を知らない若者は大勢います。日韓新時代とは歴史をしっかり学び、その上で未来志向型の交流を推進していく、そんな時代だと思いますが、歴史を学ぶということに対する知事、並びに教育長の見解をお尋ねいたします。
次に、韓国が日本についで1990年代初めにはロシア、中国と国交を正常化しました。
以来、北東アジアは密接な関係が構築され、今日では政治、経済のみならず文化やスポーツなどの面でも重層な交流が行なわれるようになりました。これまた、「北東アジア新時代」といえるかも知れません。したがって、これからの交流は日韓、日中、日ロといった二国間の交流はもちろんのこと、北東アジア全体を考えた重層的なものにすべきだと考えます。その意味で新年度に本県が考えている、アジア若者文化交流事業やアジア人材交流研究事業などは評価するとともに成功を期してもらいたいと思います。日中韓を中心とした北東アジア交流に対する知事のお考えをお聞かせください。次に、福祉問題、始めに介護保険制度の見直しについて、伺います。
介護保険制度がスタートして、5年になろうとしています。
2004年(平成16年)12月現在で、本県における1号被保険者が96万6千人余、要介護認定者は18万7千人余、サービス利用者は同年10月現在14万8千人余となっており、同制度創設時に比べ利用者は約2倍強となっています。ほぼスムースに制度の浸透が進み、サービスの利用が増大していると取れると思います。
今、10年計画の中間点に立ち、見直しのときを迎えたわけですが、見落としてならないのが「2015年の高齢者介護」の問題であります。
つまり2015年にはベビーブーム世代、いわゆる団塊の世代が65歳に到達して、その後10年間は高齢人口のピークを迎えることとなります。それも今後、「都市型高齢化」が本格化するとも言われ、大都市及びその周辺地域で高齢者人口が飛躍的に増加し、特に独居世帯が急増すると言われています。現行の高齢者ケアの仕組みのままだと、様々な問題を生じて同制度の持続が困難となるのは必至であります。しかも最近の調査によると、要介護高齢者のほぼ半数、施設入所者の約8割に認知症いわゆる痴呆症状があることが明らかになっています。
国の制度改革では軽度の高齢者を対象に筋力トレーニングや栄養改善を講じるなど新たな予防施策に力点を置くとともに地域支援事業に取り組む、としています。
そこで知事に伺います。
寝たきり老人に対するケアが標準モデルであった従来の進め方を改めて、私はむしろ認知症ケアを標準モデルにすべきと提案します。それも痴呆が進行してからではなく、前段階で食い止めるため、住み慣れた地域内で在宅生活を継続させる仕組みづくりが必要ではないでしょうか。お答えください。
二点目に、先ほど指摘しました都市型高齢者の増大の問題ですが、
都市部では早晩、介護施設が不足するとともに、同居家族が介護を補完していただけの従来型のサービスが成り立たなくなると危惧されます。そこで、いかに市町村ごとに地域密着型サービスの整備が図れるかが重要になると思います。その際、市町村任せではなく、何と言っても県のサポート体制が不可欠と考えます。知事の見解を求めます。
3点目に、介護サービスの質の維持、向上についてであります。
制度が浸透し、サービス利用者の増加とともに、サービスを提供する事業所も大幅に増加しています。このため、中には悪質な事業所もあり、これまでに23の事業所が取消されました。こうした中で、このたびの見直しで、サービス事業者に事業所情報の公表を義務づけることは、利用者が適切に介護サービスを選択することが可能となると思います。そこで、県における事業所の情報開示の現状と今後の見通しについて、お尋ねします。次に、少子社会対策についてお伺いします。
我が国の年間出生数は、1949年に269万人を超えたこともありますが、ベビーブームの時期を除き1973年以降は、減少傾向が続いており、2004年の出生数は110万人と、当時の半分以下までに減っています。人口維持に必要とされる合計特殊出生率は2.08前後ですが,2003年には1.29にまでに落ち込んでいます。
今後の日本社会は、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2006年の人 口1億2774万人から、2050年には約1億人,2100年には6414万人と減少の一途をたどると予測されています。最悪なケースだと同年には4645万人とも推測され、現在の人口の約3分の1にまで減少するとされています。
更に、日本人口の年齢構成は、2000年の、子ども人口・十五歳未満が15%、働き盛り人口・15〜64歳が68%,高齢人口・65歳以上が17%でしたが,2050年には、子ども人口11%、働き盛り人口54%、高齢人口36%になると推計されています。つまり、21世紀半ばには、国民のおよそ2.8人に1人が65歳以上という超高齢化が予測されています。
人口の減少に比例し高齢社会へ進行すると、人口増加を前提にした社会のあらゆる制度に歪みが生じてくるのは必然であり、少子化問題は国の制度の土台を揺るがしかねない重大な課題であります。
従来、少子化対策の一環として、「新エンゼルプラン」など様々な取り組みをしてきましたが、少子傾向に歯止めがかかっていないのが現状です。まず少子化の実態について、知事としてどのような感想をお持ちかお伺いします。
また、公明党は、社会の活力を維持し、社会保障制度を持続するためにも、「安心して産み育てられる社会」を目指し、これまで児童手当や奨学金の拡充など子育て支援を推進してきました。
政府も公明党の主張を受け、昨年12月、2005〜2009年度までの5年間に講ずる具体的な施策と目標を提示した「子ども・子育て応援プラン」を決定しました。この「プラン」は、新エンゼルプランが保育事業中心であったのに比べ、「働き方の見直し」、「若者の自立・教育」などを含め、より総合的なプランとして策定されています。
今後、県においては「次世代育成支援行動計画」の取りまとめが求められますが、本県としての具体案取りまとめに関して、知事としていかがお考えか、今後の対策も含め見解をお聞かせください。
2003年に本県が実施した「子育て等に関する県民意識調査」によると、子どもの数が減少傾向にある理由として、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」と62.9%の女性が財政的理由をトップに上げています。これは、日本の子育て支援が、GDP(国内総生産)に対する子どもへの公的支出の比率が、主要国の平均が1.9%の中、僅か0.6%であり、これは諸外国と比較しても最下位クラスであることからも判断でき、産みたくても産めない現状であることが理解できます。
先の衆院予算委員会において、我が国の児童手当が諸外国と比べた時、子育て支援の貧弱さに対し、小泉首相は、児童手当の支給対象年齢の引き上げや財源についても、子育てを年金・医療・介護、税制と、総合的に考えていくべき問題との認識を表明しました。
公明党は本年を「少子化対策元年」と位置付け、坂口力前厚生労働相を本部長とする「少子社会総合対策本部」を1月に設置し、「少子社会トータルプラン」の取りまとめに向けた論議を開始しております。
ト−タルプランの取りまとめに対し、坂口本部長は「子どもを生み育てやすい社会とは何か、子どもの立場から見て日本の社会の仕組みをどう改革するかを中心に議論を進めたい。現在の仕組みは変えずに財源だけ増やすことは考えていない」と述べています。
「安心して産み育てられる社会」の実現のために、子育ての経済的負担を軽減する取り組みとして今後、重点的な予算配分が必要であると考えますが、知事のご所見をお尋ねします。
次に、医療費をはじめとする政令市への補助制度の見直しについて、伺います。
本県は、市町村に交付している単独補助事業において、従前より、福岡市と北九州市の両政令市から、一般市町村と指定都市とでは取扱いに差異があるのではないかと、再三、補助金の見直しについて要請を受けていると聞き及んでいます。
本県の両政令市から指摘を受けた補助金の取扱いについて、知事はどのようにお考えなのかお聞かせください。
また、県の補助制度について、指定都市の市民も他の市町村の住民と同等の県民税負担があることから、個々の県民に対して同一の基準により運用を図るべきではないか等々についての意見に関して、今後、両政令市とテーブルを囲む計画が予定されているそうですが、この点に関して、知事の見解をお聞かせください。次に今後の障害者福祉施策について伺います。
国は今後の障害者福祉施策について、昨年10月「改革のグランドデザイン」を明らかにするとともに、同デザインに基づく「障害者自立支援法案」を先月10日、閣議決定し、同日通常国会に提出しました。
同デザインは、障害種別の格差・縦割り制度からの転換、施設単位から個人単位への支払い方式への転換、施設体系の見直しへの着手など、長年懸案となっていた課題を解決する側面を持ちつつも、今年1月に示された「自立支援法案」の要綱などで様々な懸念材料が明らかにってきたと指摘する専門家もいます。
例えば利用者の「応能負担」から「応益負担」への転換であります。所得の保証が未確立のまま負担のみを強いる問題。あるいは自立の第一歩が家族への依存からの脱却であるにもかかわらず家族の扶養義務化への問題、移動介護定着化の後退の問題、サービスの評価尺度・認定審査会等の支給決定の変更問題など、これから深く議論されていくのでしょうが、どれも障害者にとって極めて重大な要素を含む事項であります。
そこで知事にお尋ねいたします。
今回の改革は、今申し上げた通り社会経済上大変影響力が大きく、事実多くの人より不安や疑問の声が出されています。
新しい制度を導入しようとする場合、県民の理解がなければ運営することはできません。新しいシステムへ向けての動きや議論を含め、市町村や障害者団体等への周知、啓発等が大事であると考えておりますが、どう対応されるつもりなのか知事の見解をお聞かせ下さい。
また、新しいシステムでは、市町村を中心に、一元的な体制を整備することとなります。市町村は、障害者等の生活の実態を把握した上で、関係機関と緊密な連携を図りつつ、必要な自立支援給付及び地域生活支援事業を総合的かつ計画的に行うとともに、障害者等の権利擁護のために必要な援助を行う責務を有することとなりますが、こうした市町村への支援体制について県としてどのようにお考えになっておられるのでしょうか。
最後に、障害者自立支援法案では、市町村、都道府県、国の各段階で、必要となるサービスの量などを明らかにするとともに、サービス提供体制の計画的な整備を行うため、市町村は「市町村障害福祉計画」、都道府県は「都道府県障害福祉計画」の策定が義務づけられております。
県では、昨年3月策定された障害者福祉長期計画におきまして、具体的な数値を掲げ「ふくおか障害者プラン」を策定されているところですが、市町村段階では、ほとんどの市町村で障害者福祉長期計画は策定しているものの、数値目標となると8市のみとなっています。県ではこうした市町村での障害福祉計画策定を、どう支援していくおつもりなのか、お尋ねいたします。 次に、温室効果ガス削減問題について、伺います。
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出削減を先進国に義務付ける「京都議定書」が先月16日、発効しました。
日本は温室効果ガスの排出量を1990年比で6%削減することを公約しましたが、逆に国内の二酸化炭素排出量は増加し、その結果、現在よりも14%削減しなければならない現状です。
ケニア環境副大臣で、ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ女史は、発効記念行事の基調講演で「議定書を実りあるものにするのは、個々の市民の行動である」と述べております。また、我が党の浜四津敏子代表代行との対談の中で、資源を効率的に利用していく、日本の「もったいない」という価値観、文化に注目し、限りある資源を効率よく、平等に、責任を持って活用し、管理していくために、この「もったいない」という精神を全世界に広めたいとしています。
また、マータイ女史は「何かを変えたいと思うのであれば、まず自分自身から変えなければならない。そして、自分自身が先頭に立って変えなければならない」と、一人の行動の大切さを訴えておられます。
そこで知事に伺います。京都議定書発効に伴い、温室効果ガス削減に向けて、本県としてどのような取り組みをされるのか。また、削減の目標値を設定されるのかお示しください。
また、本県としては、環境家計簿の取り組みを長年続けておりますが、この環境家計簿の普及状況はどうか。マータイ女史が「まず自分自身が先頭に立って変えなければならない」と語っているように、環境家計簿をはじめ身近に取り組めることを県庁職員自らが実践すべきと考えます。個人や家庭で取り組める温室効果ガス削減のための行動をパンフレットなどにまとめ、県民に啓発するとともに、まず県庁職員とその家族が、いっせいに取り組むことを提案しますが、知事の御所見を伺います。
次に中小企業対策について伺います。
景気がようやく上向き始めたとは言え、大企業中心でまだまだ中小企業までは、波及しておりません。ITやバイオなどの先端産業から伝統的な地場産業まで多種多様な中小企業は、全企業数の99%以上あり、雇用者数も70%を占めています。我が党も「中小企業の活性化なくして、日本経済の再生なし」との原則に則り、中小企業の再生には、あらゆる角度から全力で取り組んできましたが、現状は厳しく、地方の景気回復に対して、先行きの不透明感は、否めません。
本県の企業倒産件数も多少減少したとは言え、まだまだ多くの中小企業の倒産が相次いでいます。
そこで、知事に伺いますが、本県における企業の倒産件数と知事の中小企業に対する認識をお答えください。
そこで、具体的な質問に入ります。中小企業への融資資金繰り支援策として、資金繰り円滑化借換え保証制度や売掛金債権担保融資保証制度が本県でどれくらい利用されているのか、その利用率実態と課題についてお答えください。又、本県独自に、一昨年の十二月、無担保・無保証人で融資する「元気ふくおか資金」の創設を行い、中小企業に対し、融資の支援を講じてきました。十七年度一般会計予算にも1200億円の融資枠の拡大がなされましたが、まだまだ使い勝手の良い制度になっていません。本当に困っている申請者に対して、十七年度は利用しやすい貸付制度に考えておられるのか、現状と併せてお聞かせください。
次に、一円起業支援策について伺います。
知事も、資本金が1円でも会社を設立できる特例制度を利用した起業が増えていることは、承知されていると思います。1月21日現在における同制度の申請件数は、全国で2万4639件あり、この内、実際に1円で設立された企業は、僅か927社でした。最大の課題は、開業時に運転資金の調達が困難であると指摘されています。そこで知事に伺います。
本県における1円起業の現状と一円起業創設を希望している方に対し、現在、行政は、どのような支援策を執られているのか、お聞かせください。そして、今後の開業時においては、金融機関の融資の緩和、融資限度額の引き上げ、金利の低減、そして審査基準の緩和などと制度改革し、1円起業を創設しやすい環境を作るべきだと思います。そうすれば、同制度の活用が、大学発ベンチァーの創業やリストラ・倒産による失業者や定年退職者の再挑戦の後押しも出来るし、間違いなく近い将来、経済活性化への大きな弾みとなります。前向きな答弁を期待します。
知事、この項の最後の質問としますが、年度末が目前に迫っています。十六年度を振り返って県内の景気・雇用の動向をどう総括されますか、又、十七年度の見通しと決意についてもお聞かせください。次に、BSE問題並びに畜産振興についてお尋ねします。
始めにBSE問題について、であります。
さる2月11日、アメリカからの牛肉輸入禁止措置をうけ、販売停止から丸1年になるある牛丼チェーン大手が、牛丼を販売し、全国約1,000店舗で約150万食を用意したが、早い店では11時開店で14時には売り切れるなど、どの店も大賑わいだったようです。
このニュースを受け、アメリカのベーカー駐日大使は「日本の消費者が米国産牛肉を好み、今も食べたいと思っていることを確認した」とのコメントを出しております。
わが国においては、3年半前の平成13年9月10日牛海綿状脳症いわゆるBSEを疑われる牛が発見されて以来、厳重な検査体制の下、牛肉の安全確保のため神経が注がれて来ました。
しかし、報道によれば、2月8日の厚生労働省と農水省の「月齢判別に関する検討会」が米国産牛肉の輸入を解禁する場合に焦点となる生後何カ月の牛かという月齢判定方法について、米国が主張している肉質や骨格で月齢を推定する方法は、追加的な検証作業などを条件に「採用は可能」という評価を下しました。
焦点だった月齢判定方法をめぐる日米協議は実質的に決着され、輸入解禁に向けて前進することになり、食品安全委員会が国内に牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しについて答申すれば、夏ごろに部分的に輸入が再開される方向だ、とありました。
一方で、BSEの牛が感染源とされる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の患者が日本で初めて確認され、多くの国民の中に、米政府の輸入解禁圧力に妥協すべきではない。今は消費者の「食の安全」に対する不安の払拭(ふっしょく)が最優先されるべきであり、輸入再開の是非は、科学的検証に基づき判断するのが筋だ、との意見もあります。
国内では、外食産業を中心に米国産輸入条件緩和を求める署名活動を展開し、すでに60万人を超える署名を集めている動きもあります。
牛肉の輸入に対し、非常に確固たる安全性が見えない状況でありますが、まず、輸入再開に向けての政府の動きに対し知事は、どのような見解をお持ちかお答えください。
次に、昨年12月より牛肉トレーサビリティー法が完全施行され履歴表示が義務付けられました。
ただ、年々、肉用牛農家の減少が続いております。その主な要因と今後の肉用牛振興方策をどう講じていくのかお答え下さい。
次に、酪農関係について質問します。
近年フリーバーン牛舎等を使った飼養法があると伺い、先日、筑紫野市の酪農家を視察しました。
この飼養法は、牛舎内にて、牛を放し飼いにして、ストレス緩和を図るとともに、従来よりも1人あたりの飼養頭数の増加につながり、飼養コスト軽減となるとして注目されています。
事実、訪ねてみて、まず牛舎独特の臭いがほとんど無いことに驚きました。牛1頭ずつが、コンピュータ管理され、飼料の量も1頭ごとに違い、牛舎内の放し飼いで、乳量が一定し、病気も激減しているとのことでした。
そして、機械化による省力化で労働時間が短縮され、従来のつなぎの飼養頭数に比べ、倍の牛の飼養頭数が可能になったと。
そこで、知事にお尋ねします。
この飼養法は、大変メリットがあるのですが、本県内の普及率は、九州各県と比べどうなのか。また、本県の酪農家の減少に歯止めをかけ、生産性の向上を図るのに有効な飼養法であると考えますが、今後の酪農振興に対する県の方向性も含め、どのような施策を講じられていくのかお答え下さい。
次に、県営住宅についてお尋ねいたします。
最近の県営住宅の空き家募集では、景気低迷の影響を受け、競争率が高くなっています。
県営住宅は、もともと低所得者へ住宅の提供を図るものですが、抽選に当たって、運良く入居できるようになったとしても、入居をする際、一時的な費用負担が大きいことに対して、改善策の要望が上がっています。そのひとつが、浴槽がないことであります。
私たちの子供の頃は自宅に浴槽はなく、銭湯などに行くのが普通でありました。しかし、銭湯の数は昭和45年頃の1,300軒超をピークに減り続け、平成16年末現在で、111軒となっています。また、一般家庭の浴槽普及率は、時期を同じくして、昭和40年代に入って急カーブで増え続け、昭和53年には90%を超え、現在は約98%に達しています。
今申し上げましたように、昭和40年代では自宅に浴槽があることは、ある意味では、贅沢だったのかもしれませんが、今ではむしろ、浴槽がないほうが少数であり、民間の賃貸住宅で入居者自身が浴槽を準備しなければならないケースは、聞いたことがありません。当然、家主が負担し、設置しています。
しかし、県営住宅の現況を見ますと、約29700戸のうち、昭和56年以降建設の住宅には浴槽は備え付けられていますが、それ以前の約15,000戸にはありません。半分以上が浴槽未設置ということになります。したがって、入居に際しては入居者自身が購入する必要があり、購入には、20万円程度の一時金が必要となります。
低所得者の入居者が多額の出費を余儀なくされていることは、是非とも改善すべきであります。
一方、県営住宅から退居する場合は、原状回復の規定により、使用可能な浴槽であっても廃棄しなければならず、廃棄処分の費用は当然退居者負担となります。このことは、リサイクル社会に向けての動きに逆行するものであります。むしろ、退居者の不要となった浴槽の再利用も考えるべきであります。
県民サービスの観点から、県営住宅の入居者に対する浴槽の設置に関して、知事の見解を求めます。
次に教育問題、始めに「ゆとり教育」の転換について伺います。
今、小中学校での「ゆとり教育」が揺らごうとしています。
中山成彬文部科学相が、ゆとり教育を掲げた学習指導要領の全面的な見直しを中央教育審議会に要請し、学力向上を重視する考え方を示しました。
背景には昨年12月に相次いで発表となった二つの国際学力比較調査の結果で、世界でトップレベルにあった日本の学力が中位に転落したことにあると、されています。
中山文科相は「世界トップレベルの学力復活」を掲げ、「基本となる国語力の育成や理数教育、外国語の内容充実」「土曜日や夏休みの活用」などを提言し、「総合的な学習の時間」の見直しなどを求めています。
従来、ゆとり教育は、受験競争の過熱や知識偏重の「詰め込み教育」に対する反省から生まれ、子どもたちに「自ら学び、考え、生きる力」を身に付けさせるため、課題発見型の総合的学習が新設されました。
小中学校で平成14年度、高校では15年度から実施しており、わずか三年での見直しは朝令暮改のそしりを免れません。
ただ「ゆとり教育」そのものについては「理念や目標に誤りはない」としたうえで、「狙いが十分に達成されているか、必要な手だてが十分に講じられているか」が問題であるとの認識を示しました。
新学習指導要領では、学校五日制の導入とも相まって、教科内容は三割ほど削減され、このため学力低下の原因を、授業時間縮小に求める声は多くあるようであります。
しかし授業時間削減と学力低下を直接結びつけるようなデータはないとされ、しかも現在の小中高校生が現行の指導要領で学んだのは二、三年程度ということになります。
韓国やシンガポールなど、調査で上位を占めた国と日本の小中学校の授業時間数を比べてもほとんど差がなく、また世界トップレベルのフィンランドでは授業時間数の削減と学力向上を同時に成し遂げております。
授業時間を増やせば自動的に学力が上がるという単純なものでもないのではないか。むしろこの二つの国際学力調査で気になるのは、学習意欲の減退や読解力の低下であると、感じられます。
家に帰ってからほとんど勉強しない子どもたちが増えています。
「勉強して、いい学校へ入って、いい会社へ就職すれば、人生は幸福になる」という神話はもはや崩れたともいえ、この結果、なぜ勉強するのか、子どもたちの勉強する動機付けが希薄になっているのではないでしょうか。
また小さいころから格差がつけられ、最初につまずいた子どもは、勉強することをあきらめているようにも見え、勉強する子、しない子の差が広がっている気がします。
子どもたちの学力の低下は、新指導要領で教科時間が減ったというだけではなく、長年の教育のゆがみが顕在化したと思えてなりません。
そこでまず教育長にお聞きします。子どもたちの学力の低下は何が原因であるとお考えでしょうか。お答えください。
学力の低下の問題は、むしろ、私は根源的なことは授業時間を増やすことではなく、どうしたら子どもたちの主体的に学ぼうとする意欲を引き出していくか、であると考えます。そのためにはカリキュラムや学校の環境を整え、先生の授業方法を工夫していくことが解決の一つの鍵になると思います。
そして、学力低下の原因を「ゆとり教育」という名の「ゆるみ」に求める識者も多くみられます。そうとも言えると思いますが、ゆとり教育は、そもそも「生きる力」を養うはずであり、ゆとりのいいところは残しつつ転換のための総点検が必要だと痛感します。
今回の突然の方針転換への動きに無用な混乱や戸惑いを避けるためにも、まず教育現場を調査し、現場の声を聞くことこそが先決だろうと考えます。
そこで教育長に伺います。
ゆとり教育の狙いである「生きる力」についてどのように検証されているでしょうか。
そして、ゆとり教育の性急な転換は回避しなければなりません。そのためには何が重要であるとお考えでしょうか。あわせて、学力向上策をいかに図るおもりですか。お答え下さい。次に、いじめ、不登校対策について、であります。
先日、大阪府寝屋川市の市立中央小学校で、同校出身の17歳の少年が、52歳の男性教諭を刺殺するという痛ましい事件が発生しました。犯人の少年は逮捕後、動機について「いじめられた時、担任の先生が助けてくれなかった。学校に恨みがあった」と供述しているということで、全く暗澹たる思いにかられました。
加害少年は小学校、中学校時代に、いじめに遭い、中学校に入ってからは不登校になっていたと指摘されています。事実関係はこれからの捜査を待たなければなりませんが、仮に少年の言うように「いじめへの報復」が動機だとすれば、犯行に走ったこの少年を含め、この事件には被害者ばかりが存在しています。
事件が残した今後の大事な教訓は、学校の安全管理とともに、いかに不登校やいじめをなくしていくか、たとえ生徒がいじめに遭ったり不登校になったとき、それらに対し、どうきめ細かい対応をするかだと思います。
そこで、教育長に伺います。
本県における小学校、中学校でのいじめの実態はどうなっているでしょうか。また、いじめが疑われたとき、また発覚したときの学校、教師の対応は、大変重要だと思います。その場合、学校、教師の対応はどうなっているでしょうか。より子どもの立場に立った対応を進めるため、教師の研修が必要と考えますが、現在、県教育委員会として、どのような研修を実施しているのかお答えください。
また、不登校の問題について、生徒が不登校になったときの学校の対応はどうでしょうか。教師は、不登校の子どもと、どのようなかかわり方をしているのか。きちんと家庭を訪問し、生徒に会っていますか。家庭訪問は、どれくらいの期間、行なわれますか。また、生徒と会った際、何を話し、どのような指導をしているのでしょうか。
さらに、いじめや不登校の問題で、スクールカウンセラーの活用は有効な手立てであると思いますが、現状では中学校のすべてに配置されているわけではありません。また、校内において教育相談体制を充実させることが、さまざまな問題の早期発見、早期対応につながると確信します。また、不登校は中学校で急増しますが、その根っこは小学校からにあるとも言われており、わが党では、小学校における教育相談体制の充実が重要であるととらえ、さまざまな機会を捉えて訴えてきたところです。
そこで教育長に伺います。小中学校における教育相談体制の充実について今後、どのような方針の下で、どのような施策を講じていくのか、お答えください。
いずれにせよ、いじめや不登校の問題には表面的な問題ではなく、より深い部分に問題が潜んでいるように感じてなりません。また、子どもにより、ケースごとにさまざまな問題があると考えます。そうした理由からも、現場の教師やカウンセラーにはきめ細かな対応が求められます。
県教育委員会として、問題を深刻に受け止め、細かい研究をし、対策を講じていくべきだと考えますが、教育長の見解を求めます。
最後に、警察問題、はじめに街頭犯罪対策について、警察本部長に伺います。
県警の最重点施策の項目に同犯罪抑止対策を掲げられて二年が経過いたしました。この間、パトロール体制の強化、交番・駐在所の再編、警察官の増員等治安回復へ向けたシステム改革をはじめ、地域の防犯パトロールの働きかけなど総合的な取り組みを重ねてこられたところです。
まず、これまでの取り組みとその成果についてお答え下さい。
また中でも、このところ学校からの帰宅途中の女児が襲われ殺害されるといった子供たちが犠牲になるという事件が多発しています。本県において子どもが犯罪の対象となった事件の発生状況についてお示し下さい。
そして国でも検討されているようですが、子どもを巻き込んだ性犯罪者に関する情報の開示の問題ですが、開示すれば確かに犯罪者の更正の妨げになるとかの問題はあると思いますが、被害者の人権は何よりも優先されなければならないと感じます。この種の犯罪は累犯が殆どです。子どもの安全を守るため犯罪の未然防止策をいかに図るか、警察本部長のご所見をお聞きしたいと思います。
次に、街頭犯罪抑止策としての青色回転灯の装備について、であります。
多発する街頭犯罪抑止策として警察庁と国土交通省は昨年12月1日より、民間団体・地方公共団体等が自主的に専ら地域の防犯のために行う防犯パトロールにおいて、使用する自動車に、青色回転灯を装備するための申請の受付を開始しています。
我党は「犯罪を許さぬ街づくりのため、一定の教育・訓練を受けた民間の警備員等と提携し、防犯パトロール等を本格的に実施するとともに、自主的な防犯組織の形成など、安心・安全の地域社会づくりの推進」を主張してまいりましたが、青色回転灯を活用することで、より一層の防犯効果が期待できると考えます。
東京都杉並区では平成16年12月21日から青色回転灯を装備した車両によるパトロールをOB警察官と、民間の警備会社に委託した車両5台で実施していると聞き及んでいます。OB警察官によるパトロールは平日の朝から夕方、また、昼頃から21:00まで行うこともあり、警備会社によるパトロールは土曜日以外の10:00から19:00。特に登下校の時間帯には通学路周辺を重点的にパトロールし、その際には昼間でも回転灯を点灯させて防犯に努めているということです。
民間団体・地方公共団体等が専ら地域の防犯のために自主的に行う防犯パトロールで使用する自動車に、青色回転灯を装備するための運用について現状と今後の取り組みに関して県警本部長の見解をお聞かせください。
この項の最後に、多発する自転車事故対策について、伺います。
先月、福岡地裁において自転車事故に関する初公判がありました。酒酔い運転の自転車同士が衝突し、重過失致死に問われた被告に対し検察側は自転車の危険性に対する認識が不十分で無謀な運転だったとして禁固1年6月を求刑しました。判決は今月11日に出されますが、自転車同士の衝突による死亡事故で禁固求刑に至る事実を私は重く受け止めなければならないと思います。
昨年中の本県における自転車事故は発生件数にして9,002件、対前年度比299件,3.4%の増加が報告されています。
人身交通事故の中で自転車が関係した事故の占める割合は17.6%にも達しています。死傷者は対前年比で18人減少の28人ではありますが、負傷者数は9,051人と前年に比べ301人も増加しており、危険性を指摘せずにはおれません。
本県における自転車事故の特徴は、同事故による死亡者は65歳以上の高齢者が圧倒的に多く、負傷者は15歳以下が一番多いとの報告があります。
また、財団法人交通事故総合分析センターの調査によると、母親が運転するいわゆるママチャリに同乗した6歳未満の乳幼児の死傷者数は年々増加し、1993年に956人だったのが、10年後の2003年には2329人へと2・4倍に増加した、とあります。但しこれは警察に届けられた数字であり、実際は桁が一桁違うかもしれません。
また、二人乗りや無灯火運転などが横行し、事故が絶えません。
本県において、小中高校生や高齢者、主婦などを対象とした自転車安全運転教室などを開催してきてあることは承知していますが、容易に事故数の削減が図れていません。
ただ、不適切な自転車運転者に対し、免許性でないため免許取消といった行政上の罰則規定がないのも事実であります。多発する自転車事故をなくすためには県民側のモラル、ルールの醸成が不可欠であり、自己防止への県民運動を起こすとともに県独自に自転車安全運転条例を考える時期に来ているのではないかと考えます。東京都板橋区では既に条例化されています。知事の見解を求めます。
次に、警察本部長にお尋ねします。
まず自転車事故の発生率が人身交通事故の17.6%に達していることについて、どのような認識をお持ちでしょうか。
二点目に事故数の削減が図れていないのはなぜか。
都道府県によっては二人乗りや無灯火運転に対し必ず止めて警告がなされています。徹底した指導警告をなす要望が強く出されています。自転車事故絶滅に向け、本県のより一層の取り組みについてお答えください。
ご清聴有難うございました。
<麻生渡県知事答弁>
(知事の政治姿勢について)
1. 三位一体改革
問 全国知事会長就任後の県政運営について
答 県知事と全国知事会長の職務を両立させていくためには、県幹部職員をはじめ一般の職員の理解と協力が不可欠であると考えております。
この点につきましては、私から職員に趣旨を伝えているところであります。
問 全国知事会長就任の決意について
答 地方分権改革は大きなヤマ場を迎えております。まず何よりも三位一体改革を進めていかなければなりません。「行動し成果を勝ち取る知事会」を目指していきたいと考えております。
地方分権を進めるためには、地方六団体の一致団結と、国民の改革気運を高めることが不可欠であります。
このため、二十一世紀臨調など地方分権推進勢力との連携を図るとともに、国民の皆様に地方分権が時代の流れであることを強く訴え、広範な国民運動へと高めて参りたいと考えております。
問 地方の自己改革について
答 地方分権改革を実現するためには、分権型社会を担う地方の自主自立能力を高めていく必要があります。
このため、全国各地で進められている新たな制度や政策を発信し、お互いが良いものを実践し、切磋琢磨しながら、時代にあった政策や制度を作っていくことが不可欠であり、全国知事会はそのための「創造力拠点」を目指します。
また、市町村合併の進展に伴い、都道府県のあり方も変化していくことから、道州制を視野に入れ、新たな都道府県制度のあり方を検討して参ります。
(知事の政治姿勢について)
2. 財政運営
問 財政規模の縮減について
答 平成17年度当初予算編成においては、財政構造改革プランに基づく改革措置により358億円、更に財政収支改善のための新たな措置により87億円、合わせて445億円の歳出削減等を実施し、財源不足額の圧縮を図っております。
しかしながら、三位一体改革による国民健康保険制度における都道府県の財政調整交付金の創設等により、新たに240億円程度の県の負担が増えたことなどもあり、前年度比99.4%の予算となったものであります。
問 一般財源化等に対する県の基本的な考えについて
答 福祉や教育などの県民生活に関連の深い事業については、税源委譲された財源により、本県として必要な事業を引き続き実施していかなければならないと考えております。
今回、国庫補助負担金の廃止・縮減の対象となった事業については、その必要性や費用対効果などを検証し、本県の特色や実情を踏まえながら、事業の再構築などを図ったところであります。
問 新たな人事給与制度について
答 職員の意欲や能力を引き出す人事給与制度を構築するためには、その前提として、公正で、多角的な人事評価システムを確立することが必要であります。
このため、来年度から管理職員に対する評価の試行に着手し、より精度の高い運用が可能となる検証を行いながら、段階的に導入を図ってまいる考えであります。
(知事の政治姿勢について)
3. 危機管理体制
問 有事の避難対策等への理解と協力について
答 武力攻撃等が発生した場合、避難や救援等に際し、県民の皆様の冷静で適切な行動が求められるところであり、状況によっては、緊急退避先として一般の土地、建物等を一時使用するなどの事態も考えられることから、日頃から避難や救援の仕組みについて理解しておいていただくことが重要であります。
このため、国民保護計画の作成に当たっては、その趣旨や内容について周知を図り、国民保護に対する理解や協力が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
問 テロ図上演習について
答 本県の呼びかけにより、消防、警察、自衛隊や医療機関などが参加したテロ災害を想定した図上演習を実施してまいりました。
その結果、円滑な初期対応に必要な各機関の役割・装備・能力等についての相互認識と事態に関する情報の共有が十分ではないことが明らかになりました。
このため、県といたしましては、各機関の間の相互認識を深めつつ、緊急時における情報の一元化を図るための仕組みづくりを進めて参りたいと考えております。
問 災害時要援護者対策について
答 本県といたしましては、災害時要援護者に関する総合的な対策を構築するために、市町村、消防本部等とともに検討会を設置して、該当者の状況把握や関係者間での情報共有の方法、避難所への誘導の方法等について、地域の実情に即した検討を行っているところです。
今後、具体策をとりまとめ、市町村が適切な災害時要援護者対策を実施できるよう支援してまいりたいと考えます。
(国際化への対応について)
問 日韓新時代を築いていくための基本的な考え方について
答 1998年に日韓首脳が二十一世紀に向けた新たな日韓パートナーシップを宣言して以降、韓国における日本文化の開放、ワールドカップの共同開催、日本における韓流ブームにより、日韓関係は大きく進展してきております。
アジアの拠点をめざす本県といたしましてはこれまでの韓国との友好協力関係をさらに発展させるとともに、東アジアに形成されつつある若者文化を育成するなど、新たな分野の交流を推進してまいります。
問 「日韓友情年」を記念した取り組みについて
答 日韓知事会議による共同交流事業の一環として実施する青少年サッカー大会を「日韓友情年」記念事業として位置づけます。
また、「日韓友情年」の目的である芸術、学術、スポーツなど幅広い分野における様々なレベルの交流が促進されるよう、市町村や民間団体に積極的に参加を呼びかけています。
問 日韓の歴史を学ぶことに対する見解について
答 日韓の歴史を学び、両国間にある過去の問題を認識することは、時代を担う若い世代が信頼感関係を構築し、将来の両国の発展を図っていくために重要であると考えます。
問 日中韓を中心とした北東アジア交流について
答 アジア諸国との交流を推進するにあたっては、経済、文化、環境といった分野ごとに共通の利益を見出して、協力関係を築いていくことが重要であります。
このため、シリコンシーベルトプロジェクトや福岡アジア国際会議などを通して多国間のネットワークを発展させるとともに、若者文化やアジア人材交流といった新たな分野にも取り組んでまいります。
(福祉問題について)
問 認知症(痴呆)対策について
答 今後の高齢者ケアにつきましては、「高齢者の尊厳の保持」を基本に身体ケアのみならず認知症ケアを充実させていく必要があります。
このため認知症対策につきましては、介護保険制度の見直しと共に創設される地域支援事業において、市町村が認知症介護教室の開催や、家族支援事業、権利擁護事業等を実施していきます。
県としましては、事業主体である市町村において、適切なサービスが提供できるよう助言・指導を行ってまいります。
問 地域密着型サービスの整備支援について
答 高齢者の方が安心して地域で暮らしつづけることができるよう、地域介護・福祉空間整備等交付金が創設され、市町村におきましては、小規模の特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどの地域密着型サービスの整備が可能となり、国から直接交付されることとなったところであります。
今後、交付金に係る市町村の整備計画につきましては、県の高齢者保健福祉計画とも整合を図りながら、地域の実情に応じた整備の推進について指導して参ります。
問 介護サービス事業者の情報開示について
答 現在、介護サービス事業の情報につきましては、全国的な情報ネットワークにより、法人名、事業所名、所在地等の基本情報の提供を行っております。
このたびの制度改正により、平成18年度から全ての事業者は県に対し、基本情報に加えサービスの内容や運営状況等の介護サービス情報の報告が義務付けられ、県はその内容を調査確認の上、公表することになっております。
このため、県は本格実施に備え、平成16年度から2か年間、情報開示のモデル事業に取り組んでいるところであります。
問1 少子化の実態について
答 本県の平成15年の合計特殊出生率は1.25と全国平均の1.29を下回り、急速に少子化が進行しております。
このような状況で少子化が進行しますと、社会保障分野における現役世代の負担の増大だけでなく、地域の活力や社会経済の様々な面における影響が憂慮されます。
このため、少子化の流れを変え、子どもが健やかに育つような社会づくりに取り組むことは喫緊の課題であると認識しております。
問2 「次世代育成支援行動計画」の取りまとめと今後の対策について
答 現在、有識者からの意見聴取やパブリックコメントを実施しながら、行動計画の策定に向けて取り組んでいるところであります。
少子化の流れを変え、子どもが健やかに育つためには、未婚化・晩婚化の対策、仕事と家庭の両立の支援、子育て環境の整備など総合的な対策が必要と考えております。
このような考え方に立って、結婚フォーラムや新たな出会い応援事業などの未婚化・晩婚化対策、子育てしやすい職場環境をつくるための「子育て応援県民運動事業」などに新たに取り組むとともに、市町村、事業主、関係団体とも連携しながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
問3 子育ての経済的負担を軽減するための重点的な予算配分について
答 少子化の流れを変えるためには、教育費等の負担の大幅な軽減が不可欠であると認識しておりますが、そのためには極めて多額の財源が必要であります。
現在の社会保障給付費をみると、高齢者関係給付費に比べて、児童・家族関係の給付費の割合が極めて低い状況にあり、これらの配分の在り方の検討と次世代育成支援対策のための財源確保について、国へ働きかけてまいりたいと考えております。
問 政令市への県単独補助金について
答 県と政令市が関連行政分野において、同等の権限や責務を有し、また財政力等においても県に匹敵していることなどの理由により、県単独補助金の一部の取扱いに差異をもうけているものがあります。
この件について、両政令市から意見交換の場の申し出がなされており、今後早期にその場を設置することとしております。
問1 障害者自立支援法の周知等について
答 障害者自立支援法案では、市町村において、一元的に障害者福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、自立と共生社会の実現を図ることを目的とし、ケアマネジメントの制度化、国・県の補助金の義務化、利用者負担の見直しなどが行われることとされております。
県といたしましては、制度の具体的な運用に当たって、地方や関係団体の意見が十分反映されるよう、国に対し働きかけを行うとともに、市町村や障害者団体の意見が十分反映されるよう、国に対し働きかけを行うとともに、市町村や障害者団体等に対し、随時、説明会の開催や情報提供を行うなど、制度の周知等に努めてまいりたいと考えております。
問2 市町村への支援について
答 障害者への福祉サービスの効果的、効率的、総合的な提供を実現するため、障害の種別を問わず、市町村が一元的な実施主体となってニーズを把握して計画的にサービス提供を行うこととされております。
県といたしましては、市町村に対し、障害程度区分の認定や支給決定に当たっての専門的・技術的な助言を行うとともに、ケアマネージャー養成研修等を通じて、必要な人材の育成を図るなど、円滑な制度の導入、実施に努めてまいりたいと考えております。
問3 市町村の障害福祉計画策定に係る支援について
答 市町村においては、各年度毎のサービス必要量の見込みや、その確保のための方策等を定めた障害福祉計画の策定が、義務付けられることとされております。
今後、国から、障害保健福祉サービスの基盤整備に関する基本指針が示される予定であり、県といたしましては、市町村に対し、計画作成上の技術的事項についての助言や情報の提供を行うなど、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
(環境問題について)
問 温室効果ガス削減に向けた取組について
答 県としましては、国が策定する京都議定書目標達成計画の内容を踏まえ、本県の温室効果ガスの削減目標を設定するとともに、その達成に向けた施策の見直しを行うこととしております。
また、福岡県地球温暖化防止活動推進センターとの連携のもとに、地球温暖化防止活動推進員を活用するなど、県民の自主的な取組の一層の促進に努めてまいります。
さらに、地球温暖化対策として大きく期待されている水素エネルギーの実用化に向け、研究開発や実証実験、人材育成等を積極的に進めることとしております。
問 環境家計簿の普及について
答 環境家計簿につきましては、平成10年度から作成・普及に努めており、平成16年版の実績は、約4万4千部となっております。
さらに、本年1月からは、インターネットからも入手できるようにしております。
環境家計簿には、エアコンの温度設定など、具体的な行動メニューを示しており、家庭での温暖化防止の取組の促進を図っております。
また、職員に対しては、庁内ネットワークシステムを通じて、環境家計簿の活用について周知を図っているところです。
(中小企業対策について)
問 企業の倒産件数と中小企業の現状認識について
答 平成16年における本県の負債1千万円以上の倒産は、件数で499件、前年度比19%の減、負債総額で2068億円、前年度比12%の減となっており、企業倒産は減少しております。
県内中小企業の現状ですが、厳しい経営環境にありました県内中小企業も自動車や鉄鋼関連の製造業を中心として好転してきていると認識しております。
問 資金繰り円滑化保証制度等の利用について
答 平成16年度における利用状況は、本年1月末現在、資金繰り円滑化保証制度については、約1560億円で、全国第4位、売掛債権担保保証制度については、約30億円で全国第8位となっており、積極的な活用が図られております。
しかしながら、売掛債権担保保証制度につきしては、売掛先の協力が必要であることや、事務手続きの煩雑さといった課題があります。
県としましては、制度趣旨の周知を図り、利用の促進に努めて参ります。
問 「元気フクオカ資金」の現状と制度の見直しについて
答 「元気フクオカ資金」につきましては、現在、約6800社に対し、約1070億円の融資を実行したところであります。
平成17年度は、さらに多くの中小企業が利用できるよう、参加金融機関の拡大や、申込窓口数の制限撤廃などを実施することとしております。
また、CRD評点の引き下げにつきましては、事故の発生状況も考慮しながら、鋭意、関係機関と検討を行っているところであります。
問 「一円起業」の現状と支援策について
答 本県において、「最低資本金規制特例」の申請件数は1013件で、会社設立は2月末現在、823社、うち資本金一円の会社は32社であります。
県といたしましては、担保や自己資金の乏しい創業者を支援する制度融資において、平成15年度から無担保扱い、また、平成17年度からは貸付制度額を引き上げるなどの措置を講じてきております。
併せて、起業を行う上で重要な事業計画の作成支援を含めた経営指導を、中小企業振興センターや商工会・商工会議所において行うなど、積極的に支援してまいります。
問 県内の景気・雇用動向と中小企業対策にかかる決意について
答 平成16年度の景気は、鉄鋼などの堅調な生産や好調な輸出に支えられ、全体としては回復が続いてまいりました。雇用も景気の回復を背景に改善の動きがみられます。17年度もこの基調が続くものと考えております。
この基調を確固たるものとし、本県経済の根幹である中小企業に着実に広げていくことが重要だと考えております。
このため、自動車産業などの戦略的産業への地場企業の参入促進をはじめ、資金力や技術力の向上、人材育成などの中小企業施策を強力に推進して参ります。
(BSE問題並びに畜産振興について)
農政部畜産課
問 米国産牛肉の輸入再開について
答 これまで牛全頭のBSE検査を実施することで、消費者の牛肉に対する信頼を回復してきたところであります。
米国産牛肉の輸入再開問題については、科学的根拠に基づき厳正に判断すべきであると考えております。
農政部畜産課
問 肉用牛農家の減少要因と生産の振興について
答 肉用牛農家の減少要因は、輸入牛肉との競合激化に伴う経営の悪化や先行き不透明感、さらには都市化の進展による環境問題の発生などであります。
このため、生産性の高い畜舎や省力的な飼料給与機械の整備に加え、家畜排せつ物を地域資源として循環利用するための処理施設の整備の他、牛肉の価格が低落した場合に補てん金を交付する経営安定対策を推進しているところであります。
問 フリーバーン牛舎等の普及率と酪農の振興について
答 本県におけるフリーバーン牛舎等の普及率は13%で、九州各県とほぼ同水準となっております。
今後も、生産性が高く後継者にも魅力的なゆとりある酪農経営を実現するため、これらの近代的な牛舎の整備の他、検定を通じた乳牛の能力の向上、酪農ヘルパーの利用促進による休日の確保などの施策を講じて参ります。
(県営住宅問題について)
問 県営住宅の浴槽設置について
答 昭和55年以前に建設しました浴槽未設置の県営住宅につきましては、立替事業や全面改善事業を行うなかで、順次、その解消に努めているところであります。
これらに該当しない住宅については、入居者の負担も考慮し、どのような方策があるのか研究してまいります。
森山良一県教育長答弁
問 歴史を学ぶことについて
答 我が国の次代を担う子どもたちが、広く世界に眼を向け、諸外国との歴史的関わりを学ぶことは、国際社会の中で主体的に生きる日本人としての資質を育成する上で極めて重要です。とりわけ、近隣諸国との関係は、過去のつながりを客観的にとらえ、互いの国民性や伝統文化を理解し、未来に向かってより親密な関係へ発展させていく上で大きな意義があります。
このため、学校教育においては、歴史など教科の授業に加え、外国人との交流体験活動などを通して、歴史的素養を培うよう努めているところであります。
問 学力低下の原因について
答 現在、指摘されている学力低下については、社会の変化や児童生徒の生活実態など、様々な要因が指摘されておりますが、学校教育においては、学習意欲の向上や基礎基本の確実な定着などに、課題があると考えております。
具体的には、児童生徒の学習状況に応じた指導や学習意欲を高める授業の工夫改善、学習習慣育成のための朝や放課後の活動や家庭と連携した指導等において、不十分さがあると判断しております。
なお、授業時数については、必要な授業時数を確保するとともに、授業の質を高める取組が重要であると考えております。
問 ゆとり教育における生きる力の検証について
答 いわゆる「ゆとり教育」のねらいは、児童生徒の問題解決活動や目的を持って取り組む活動などの体験的な実感のある学習を通して、生きる力を育成することにあります。
この点について、総合的な学習の時間や選択教科では、身近な環境や福祉などの体験学習や生徒の特性に応じた課題・発展学習等において、教科等で学んだ知識や技能を生かしたり、自分の特性を理解し、意欲的に学習に取り組むなどの効果が見られて
きております。
今後とも、その趣旨を大切にし、意図的計画的な指導の充実に努めて参る考えであります。
問 今後の学力向上の取組について
答 今後の学力向上の取組には、各学校における基礎基本的な内容の確実な定着と自ら学び考える力の育成のための教育活動がバランスをもって実施されることが大切であります。
具体的には、各学校において教師の指導力の向上を図り、学力実態に応じた指導方法や指導体制の工夫改善、個性や能力を伸ばす学習指導の充実に努めることが肝要であります。
そのために学力向上施策を全県的に推進する学力向上推進会議等を設置し、学校や地域の課題に応じた学力向上の取組を、校長会や教科等研究会と連携して行って参る考えであります。
問 いじめの実態と対応のための研修について
答 本県におけるいじめの発生件数は、近年低位で推移しており、平成15年度は小・中学校あわせて186件であります。また、発生した学校の割合は全国平均の19.9%に比べ、9.7%と低い数値となっております。なお、年度末にはそのほとんどが解消しております。
県教育委員会では、いじめは命に関わる重大な問題であり、絶対に許されないとの認識のもと、教育事務所及び県教育センターにおいて、早期発見や適切な対応に関する研修、人間関係づくりや教育相談の技能向上をめざす研修等を継続的に実施しており、その充実に努めてまいる所存であります。
問 学校での不登校児童生徒への対応について
答 不登校への対応は、個々の状況や態様に応じた取組が重要であり、担任はもとより学校全体での組織的な対応が求められております。
そこで各学校では、不登校児童生徒と最も信頼関係の築ける教師を核にプロジェクトチームで支援する「マンツーマン方式」を実施し、状況の変化に応じて家庭訪問や相談活動など、学校復帰に向けた継続的な指導・援助に努めているところであります。
特に、不登校が長期化した児童生徒に対しては、関係機関と連携して訪問指導員を派遣するなど、効果的な取組を行っております。
今後とも、このような学校挙げての取組のより一層の充実に努めて参る所存であります。
問 小・中学校における教育相談体制の充実について
答 いじめ・不登校の未然防止には、望ましい人間関係づくりとともに適応指導、教育相談体制の充実等が必要と考えております。
そのため、小学校におきましては、本年度配置した子どもと親の相談員に加えて、校内の生徒指導体制の強化とともに、問題行動等の早期発見・適切な対応ができる体制の整備に努めることとしております。
また、中学校でのスクールカウンセラーの配置方法や運用の弾力化を図り、来年度には全学校への活用に努めるとともに、今月中に「スクールカウンセラー活用の手引」を作成・配布し、その有効活用を図って参ります。
問 いじめ・不登校対策について
答 いじめ・不登校に対しては、未然の防止と適切な対応が重要であるとともに、総合的・組織的な取組が求められております。
そのため、各教育事務所に「いじめ・不登校対策協議会」を設置し、関係機関との連携、事例等の実践的研究、実態把握に基づいた対応策の検討等を行い、地域の実情に応じた総合的な取組の充実を図っております。
また、医師会・臨床心理士会・相談機関からなるネットワーク会議を開催し、専門的な見地からの意見交換により、不断の施策の改善に努めているところであります。
今後とも、このような施策の総合的な推進を図って参ります。
(警察問題について)
広畑史朗警察本部長答弁
問 本県における街頭犯罪対策の取り組みとその成果について
答 まず、本県における犯罪対策の取り組みとその成果についてお答えします。
本県では、平成10年以降、刑法犯認知件数が増加の一途をたどり、平成14年には戦後最多の16万8.190件を記録しました。
このため、県警察では、平成15年を「治安回復元年」と位置付け、
○ 街頭犯罪等抑止総合対策室の設置
○ 交番・駐在所の再編とパトロール活動の強化
○ 自治体や地域住民の自主防犯活動への積極的支援
など、組織の総力を挙げて様々な対策に取り組んでまいりました。
その結果、刑法犯認知件数は、平成15年が前年比7.9%減の15万4.834件、平成16年が前年比17.0%減の12万8.545件と、2年連続で減少するなど、それまでの犯罪の増加傾向に一応の歯止めをかけることができました。
しかしながら、県民が強く望んでいる治安回復にはまだまだほど遠い情勢にあると認識しております。
こうしたことから、本年は、治安回復を求める県民の強い期待に応え、確実に治安を回復軌道に乗せること目的として、年初から2月末までの間「ダッシュ2005(にせんご)」と銘打って
○ 事件事故多発警察署への本部勤務員による支援強化
○ 交通事故多発路線での交通取締り強化
○ 少年補導活動の強化
○ 風俗営業所等に対する立入りの強化
など、県警察の総力を挙げた街頭犯罪等抑止総合対策に取り組んでいるところであります。
この成果につきましては、現在検証中でありますが、ちなみに本年1月中における街頭犯罪を含む刑法犯認知件数は、前年同期比で16.1%減少の8.910件と、5年10ヶ月ぶりに1ヶ月の刑法犯認知件数が9.000件を下回る結果となっております。
今後とも、引き続き諸対策を推進して、県警察の運営指針である「治安と信頼の回復」に向け努力する所存であります。
問 子どもが犯罪の対象となった事件の発生状況と未然防止策について
答 次に、子どもが犯罪の対象となった事件の発生状況と未然防止策についてお答えします。
平成16年中の12歳以下の子どもが被害者となった刑法犯認知件数は、1.648件(全体の1.3%)であり、前年比177件の減少となっております。
主な内訳としましては、自転車盗や占有離脱物横領等の被害が、1.452件で、約88%を占めておりますが、子どもの身体に危害を及ぼすものにつきましては、未遂も含めて、
○ 粗暴犯 80件(前年比 8件増)
○ 強制わいせつ 78件(前年比 22件増)
などの被害が発生しております。
このような状況を踏まえ、県警察では、子どもの安全を守るため
○ 登下校におけるパトロール活動の強化
○ 「福岡県学校警察連絡協議会」当関係機関・団体と連携した不審者情報の提供
○ 保護者や学校関係者等と連携した通学路の安全点検
などを推進しているところであります。
今後とも、学校関係者や地域の方々と連携を密にして、子どもを犯罪から守る対策
を効果的に推進してまいりたいと考えております。
問 自主防犯パトロールにおいて使用する自動車に青色回転灯を装備するための運用の現状と今後の取組について
答 次に、自主防犯パトロールにおいて使用する自動車に青色回転灯を装備するための運用の現状と今後の取組についてであります。
この制度の運用状況は、本年2月末現在で、
○ 柳川警察署管内の「校区防犯パトロール隊」
○ 筑紫野警察署管内の「児童の安全を守る地域連絡協議会」
○ 西警察署管内の「小田部校区だいこんの会」
○ 粕屋警察署管内の自治体である「古賀市」
など、10団体が既に認定を受け、活動を行っております。
また、このほかに、15団体から申請を受理しており、警察及び運輸局において審査中であります。
なお、既に活動が行われている地域においては地元住民から「青色回転灯で活動が目立ち、大変心強い。」との声が聞かれるなど、好評であります。
県警察では、今後とも、本制度に関する幅広い情報提供を行うとともに、民間団体や自治体等が実施する自主防犯パトロール活動に対する積極的な支援を実施してまいりたいと考えております。
問 自転車事故対策について
答 最後に、自転車事故対策についてお答えします。
本県における自転車事故の発生状況、及び全事故に対する構成率は
○ 平成14年が8.222件で16.7%
○ 平成15年が8.703件で16.9%
○ 平成16年が9.002件で17.6%
と、いずれも年々増加傾向にあり、県下の交通安全対策上看過できない大きな問題であると認識しております。
このように自転車事故が増加している背景には、交通総量の増加をはじめ、交通環境が著しく変化する中、特に
○ 都心部に向けた自転車利用者の増加に加え、
○ 自転車利用者の交通ルール違反の増加、交通モラル・マナーの低下
などがあるものと考えられます。
こうした状況を踏まえ、県警察では、本年を「交通モラル・マナー回復元年」と位置付け、自動車運転者はもとより、自転車利用者、更には歩行者による交通ルールの遵守や、交通モラル・マナーの改善に向けて、広報啓発活動を行うとともに、
○ 違反者に対する指導・警告の強化
○ 悪質な事案に対する検挙
などを推進しているところであります。
更に、自転車事故が多発している地区を中心に関係機関・団体と連携して、
○ 参加・体験型の自転車交通安全教育
○ 自転車教室に参加した児童に対する自転車運転免許の交付
○ 自転車販売店によるワンポイントアドバイス
などに、重点的に取り組んでいるところであり、今後ともこうした施策を積極的に推進し、自転車事故抑止を図っていくこととしております。
問 自転車の事故防止対策について
答 自転車の事故防止対策につきましては、交通モラル・マナーの醸成・回復が最重要と考えております。
このため、本年を「交通モラル・マナー回復元年」と位置付け、県警等の関係機関と連携し、街頭での自転車利用者や歩行者への指導を重点的に実施するとともに、安全講習会の充実をはじめとする普及啓発活動等を通じ、自転車の事故防止対策に積極的に取り組むこととしております。
<広田県議再質問>
ご答弁、有難うございます。
それで何点か再質問させていただきます。
一点は、全国知事会長就任に際しての地方分権に向けた決意表明について、ですが「行動し成果を勝ち取る」という知事の決意、お聞きしました。
ところで、その「地方分権」ですが、国民から見ると、どう映るでしょうか。
その権限財源を巡る、国と地方と権力争い、コップの中の嵐にしか映らないと冷めた目で見る人も多くいます。
「広範な国民運動へと高めたい」とも話されましたが、肝心なのは国民・県民にとって地方分権はどういう意味を持つのか。プラスなのかマイナスなのか。住民本位の分権改革の正しさ、公正性をまず国民にわかりやすく述べることではないでしょうか。
その意味を込めた決意を再度伺います。
二点目に、県営住宅の浴槽問題です。正直、こういうテーマが代表質問になりうるのか、正直迷いました。今の時代にお風呂がない云々と、取上げること自体恥ずかしいと思いました。取上げられる知事はもっと恥ずかしいだろうなと思いました。
「入居者の負担も考慮し、方策を研究する」という事でした。どうか早急に改善策を導き出していただきたい。
三点目に、自転車事故対策について、県警本部長に再度質問致します。
事故防止へ様々な取り組みをしていただいているが歯止めがきかない。県民から多く寄せられている声は、警察官は無灯火や二人乗りも平気で見過ごす。自転車事故は軽微なものだという妙な認識があるからではないかと。
はっきり言って、どんなマナー違反も、即座に警笛を鳴らすなどし、一件の自転車事故も許さないぞという断固とした覚悟、決意が足りないのでは、とも感じます。
再度、自転車事故絶滅に向けた決意の程をお聞きしたいと思います。
以上、再質問いたします。
<再質問への答弁>
麻生知事答弁
地方分権を進めるということで、今、三位一体改革ということが非常に全国的に言われていますが、実際にそれがどういう風に県民なり住民なりの生活にかかってきて、どういう良さがあるのか、どういう為にやってるのか、これについての説明がなかなか不十分ではないかという点についてはこれは非常に重要な点でありますし、もっともでります。三位一体改革といってもですね、なかなか分からんという声をよく聞きます。それからまた、実際に三位一体改革の過程におきましては、例えば各省が実際には総理は地方案といいながら、之に対していろんな抵抗をしている。実現ができていないという実態もあります。
ですから言われる通りでありまして、やはり、私どもは分権ということがいかに現実の我々の生活の中で大事なことであるかということを分かりやすく訴えていくことをやらなければいけないと思います。
その一番のポイントは、先程の答弁の中での後段で答えましたが我々の生活の実態、これがそれぞれの地方に合わせた形でそれぞれ工夫をしていくんだと、自信をもってやっていくんだと、そういうことによって日本全体の力を引き出していくという国にしなければ活発ないい国にはならないんだということが一番根本なんでする。そういうことですから、ご質問にござい
ましたように知事会長といたしましてもその一番大切な点をなんとか皆さんに理解してもらうことで頑張ってやっていきたいと思います。
広畑警察本部長答弁
自転車事故の抑止対策についてでありますが、先程申し上げましたとおり、昨今における自転車事故の増加は、県下の交通安全対策上看過できない状況にあり、その重大性については、十分に認識しているところであります。
このため、県警察では、街頭における自転車利用者のルール違反に対して、口頭や警笛を活用した指導・警告を強化しており、平成16年中は、前年比プラス約5800件の約2万2000件の警告を行うとともに、悪質な事案に対しては検挙措置を講じているところであります。
また、自転車事故の抑止のためには、交通ルールの遵守や、交通モラル・マナーの改善を図ることが急務であることから、今後とも、街頭活動を強化することはもとより、関係機関・団体と連携した自転車事故抑止のための各種施策を積極的に推進して参りたいと考えております。
* 警告件数
○ 平成16年 2万1.814件
○ 平成15年 1万6.026件 |