(広田委員)
私の方からは、県営住宅の営繕問題についてお尋ねしたいと思います。
建物は老朽化とともに改修・補修の頻度が高まってくるわけですが、現在どのような形で修繕工事が実施されているか、まず答えてください。
(池田住宅管理課長)
修繕につきましては、経常的な修繕と計画的な修繕に大別されてお ります。
経常的な修繕と申しますのは、緊急な対応が必要な修繕、台風等の災害を復旧する修繕、空き家修繕等でございます。計画的な修繕といいますのは、数年から数十年単位で行う計画的な修繕でございます。県営住宅におきましては施設の点検、経常的な修繕、計画修繕を組み合わせて実施し、適切に施設管理を行っているところでございます。
○年々緊急修繕が増え、計画修繕が減少しているのでは
(広田委員)
適切に施設管理を行っているということですが、例えばですね、平成15年がその前年に比べまして、緊急修繕、これがかなり増大しております。一方、計画修繕、この事業量が大幅に減少している。これをどう理解するかということですが、計画的に執行することが望ましいと考えられる修繕内容も、緊急度が高い、そういうものがかなり出てくるということで、計画を少し削減して、そして緊急に応ずるというような形で帳尻を合わせていると思われますけど、どうですか。
(池田住宅管理課長)
計画修繕につきましては、漏電ブレーカーの更新などの危険防止であるとか、外壁塗装などによります耐久性の向上、維持を図るために実施しているところでございます。個別の修繕につきましては、経常的な修繕で対応させていただいているところでございます。
○応能家賃となり大幅に家賃収入が減少している
(広田委員)
ということは、緊急、計画ともに進めておるので、特に問題はないと私には聞こえましたが、果たしてそう言い切れるかどうかです。平成12年に法律が変わって、家賃の制度が変わりましたね。応能家賃へ。それで県としては約10億円近く収入が減ったと伺っておりますが、えらいことです、これは。それは少なからず、営繕のあり方・計画に影響があるのかないのか、私はあると思いますが、いかがですか。
(池田住宅管理課長)
日常的な定期点検を行いまして、予算の範囲内で計画的に必要な修繕を行うことによりまして、入居者の日常生活に支障がないような形で取り組まさせていただいております。
(広田委員)
支障のないように取り組んでいるということですが、今申し上げたとおり、営繕についてはその原資は家賃収入、常識で考えても10億円削減というか減ればスケールデメリット、やはりこの規模が下がれば、やっぱり影響を受ける。いろんな形で影響を受ける。
ちょっと具体的に申し上げますよ。私が住んでいる東区内のお話です。
植栽の樹木、それが伸びてね、周辺が目隠し状態になっているということで、治安が心配だから、カットして欲しいというような要望を出すんですが、予算がないからできないと、こういう答え。あるいは、浴室が老朽化して、漏水の補修工事、これをしていただくんですけども、応急手当的な補修しかしていただけない、時間がたつとまた漏水、事故が発生する。
この件について保全の担当の工事者にも訊きましたが、同じようなことを言います。「予算が抑えられておりますので、表面的な工事しかできない。たびたび工事を重ねますから、結局高いものにつくんですね。」と、こういうことを第一線の現場でおっしゃっている。課長いかがですか。
(池田住宅管理課長)
先生ご指摘の樹木につきましては、基本的に樹木、草刈り等は入居者の方でお願いしておるというところでございますが、樹木等につきましても高木であるとか草刈りにつきましても傾斜地で危険性が高いとか、そういうところにつきましては、県の方で対応させていただいているところでございます。漏水でございますけれども、まず現場で原因を調査いたしまして、最適な保守を行っているところと我々は思っております。今後も現場の調査を丁寧に行いまして、状況を踏まえ、個別に適切な修繕方法を検討して実施してまいりたいと考えております。
○修繕費の規模減少は構造的問題を惹起しないか
(広田委員)
個別に適切に対応していくと。私はこの委員会で単に個別で済むような内容であれば質問しません。状況をずっと調べてみますと、構造的な問題に発展する、そういう問題意識を私は持っている。そういうことでここであえて質問させていただいているんですね。今おっしゃられた浴室の補修工事、聞きますとセメントで塗る程度、簡単に言えば。となるとすぐまた漏水を起こす。ですから少し予算が必要かもわかりませんよ。
基礎工事からきちっとやっていけばだいたい5年保証、10年保証の漏水工事がきちっと執り行われる。実際、いろんな技術が進んでいますからね、そういう面は合理的なことを勘案して是非やっていただきたい。これをお願いしたいと思いますが、事実毎年、保全に関して各団地から様々な相当数の要請、問題提起がございます。そういう中で、取捨選択しなければいけないわけでしょうけども、まずは安全性の担保、それから次に基本機能の担保、それから内外、設備の老朽化の保全といった営繕レベルに沿った計画修繕がなされていると思うんですが、その周期の設定、それぞれ違いますよね。どういうような方針で進めておられるのか、簡単で結構ですから教えてください。
(池田住宅管理課長)
法令で規定されております、例えば量水器であります場合は8年、ということになっております。このような場合は法令は必ず遵守いたしております。その他につきましては、実態を踏まえまして、適切な時期に実施しているつもりでございます。実施状況につきましては、限度により多少のバラツキがございますけれども、概ね計画に沿って実施しているところでございます。
(広田委員)
概ね計画通りに進んでいるとお答えですけども、例えば屋上の防水工事ね、これはどのくらいの周期でやるんですか。
(池田住宅管理課長)
これは民間あたりのマンション管理センターという財団法人がござ いますけれども、そこらあたりで指針的なものを出しておられます。それによりますと、約15年から25年ということでございまして、本県におきましては、25年程度でやらせていただきたいということで考えております。ただ、その建物の状況によりまして、25年目でやるのがはたして適当なのかどうなのか、それは建物自体を調査したうえでの判断になります。
(広田委員)
私の質問にね、例えば20年にしていると都合が悪いから25年と言っているんじゃないね。それは民間と並んでそういうことをきちっとやっていただけますね。答えのための答えじゃ困りますよ。
(池田住宅管理課長)
実施周期につきましては、概ねという定めしかしておりませんで、民間のものを倣って実施させていただいております。
○家賃のみによる補修ではいつか限界を迎える/中長期の保全計画の策定を急いでほしい
(広田委員)
いくつか団地ごとに聞いてみましたが、概ね遅れている。あなた概ねちゃんと守っているとおっしゃるけれども、大体遅れている。まあそれはいいでしょう。
いづれにしましても保守・営繕は家賃収入を原資とされていると。ところが年数を重ねていく、老朽化していくと同時に修繕費というものは、一つ二つ三つと、足し算じゃない。テンポが速くなるんですよね。ですからそこのとこを考えていただきたい。ですから、家賃で補修をするという、このやり方自体も、いつまでそういうことが可能なのか、いづれ限界がくると思いますよ。
また、建て替えと今おっしゃいましたけど、それも予算の都合で一定量の建て替えしかできません。で、なんと言いましても、入居者の安全・安心、
そういう生活方法を確保するためにはですね、施設の適正な維持管理が必要であると思います。この営繕に関する中長期への取り組み、そういう計画をきちっと踏まえてやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
(池田住宅管理課長)
中長期の保全につきましては、建て替えや全面改善との整合を図りまして、ストック総合活用計画に基づき、計画的に実施しております。
(広田委員)
じゃ、そのように受け止めます。最後に部長にお聞きしますけども、今後計画修繕の事業量が減少して、設定周期を超えていながら未執行の住棟が年々増加してしまいますとね、いずれストックの寿命を縮めることになりますし、結局大きな出費を伴うということになりかねないと思います。そういうことにならないように、最後に今申し上げました点を踏まえて、今後の取り組みへの決意を伺いたいと思います。
(境建築都市部長)
県営住宅につきましては、県民の貴重な財産であり、特に良好なストックとして継承していかなければならないものだと考えているところでございます。今後とも入居者の方々が安全で安心して生活していただくためにも、計画的に修繕を行うことによりまして、ストックの有効活用と適切な維持管理について総合的に取り組みまして、入居者の方々に良好な居住環境を提供できるように、今後とも努力してまいりたいということで考えているところでございます。
(広田委員)
以上で終わります。ありがとうございました。
|