《県土木委員会》広田県議、700kg鋼材落下事故をただす
福岡都市高速耐震工事現場/博多区

 9月15日行われた土木委員会で、広田誠一県議は福岡都市高速耐震工事現場(福岡市博多区)で発生した鋼材落下事故について、その原因をただすとともに再発防止への取り組みを厳しく追及しました。答弁には田端隆明県高速道路対策室長があたりました。以下は質疑応答の要旨です。

○広田委員
 高速道路耐震工事の部材落下事故についてお尋ねします。
 7月27日に約710kgの鋼材が落下して、下を走っていた車両に損害を与えるという事故が発生している。9月5日に、この事故の調査結果報告が出されているが、その新聞報道を見て、ちょっと理解しがたい、許せないということを感じたので質問したい。

「2ヶ月前に吊り上げ方について是正指導していたが改善されていなかった」

 その報道の中に、事故発生の約2ヶ月前、業者に鋼材の吊り上げ方を変えるよう指導していたが、改善されていなかった。こういう記事になっている。

 これは、どういうことなのか。公社(福岡北九州高速道路公社)と公社の安全基準についての意識にずれがあるのか。そこらへんのことが少し分からないが、まず聞きたいのは、安全確保への取り組み。安全パトロールを実施されていると聞いているが、その状況について、お聞きしたい。

「安全確保への取り組みは」

○田端高速道路対策室長
 当時の対応ですが、工事の施工にあたっては、まず請負業者が、毎月1回、現場のパトロールをしていました。それから1ヵ月に1回、請負業者の本社の人が来て、パトロールをしていました。それから、道路公社と請負業者全員が一緒に合同のパトロールをしていました。

○広田委員
 では、その3チームがそれぞれ安全点検パトロールしているということですね。それでこの1本吊りのチェーンが危険だというように、まず、危険性を察知したのはどのチームですか。

○田端室長
 合同のパトロールチーム、公社と業者が一体となった合同パトロールでございます。

○広田委員
 前者の2チームは、専門家ですね。業者の実働部隊、それが危険性に気が付いていなかったということですか。

○田端室長
 今回、事故を起こした業者について申し上げますと、本社の人が来て行うパトロールの結果報告は、後者の方に提出するようになっているんですが、この報告の中では、この1本吊りの危険性についての言及はなかったというように聞いております。

○広田委員
 業者によるパトロールは、元請業者が全部やっていんですか。それとも代表がやっているのですか。

○田端室長
 それぞれの請負業者が、毎月1回、本社から統括安全管理者が来まして、現場を点検するという手順になっていて、その結果を公社の方に報告するようになっているということです。

○広田委員
 この耐震工事で、工事は何ヶ所、いくつの業者がしているんですか。

○田端室長
 事故を起こした業者につきましては、橋脚でいいますと21基を担当したと聞いています。

○広田委員
 8箇所か9箇所と聞いていますが、違いますか。

○田端室長
 9箇所という数字につきましては、当該事故を起こした業者が、1本吊りをしていた箇所が9箇所あったということですので、9箇所であれば、そのことかと思います。

「なぜ、鎖強度不足が現場に通じなかったのか」

○広田委員
 そういうことですね。危険だと感じて、指摘したということが、向こうに伝わらなかった。現場に伝わらなかったということが、理解できない。なぜきちんとされなかったのか。注意をしたことが、末端というか、第一線の現場に通じなかったという理由が分からない。何故そんなことになるのか。

○田端室長
 公社の報告では、その業者が他の業者に比べて、他に元請け業者が全部で7業者ほど入っているんですが、その業者については、安全意識の認識が非常に低かったのではないかとの報告を受けております。

○広田委員
 指示をしたと、指示のしっぱなしじゃないですね。指示したことが、きちっと現場でなされているかどうか、そのフィードバックですが、その把握はどうなんですか。

○田端室長
 公社の方から時系列で報告を受けておりますが、合同パトロールで指摘をしたのが6月8日でございます。その時点で1本吊りが見つかり、公社の方で是正指導をしました。その結果、6月16日に是正しましたという業者からの報告がありました。

 当該業者に是正を指導して、業者から是正したという報告がきたということで、もしも他の箇所でもそのようなことがあったとすれば、その箇所の改善も一緒になされたものと判断したということでございました。

○広田委員
 ところが、事後調査によると、現場の写真もあるが、その状況では、指示が伝わったと報告を受けた後も1本吊りしている箇所が数箇所あったという報告があります。今の話と矛盾するのではないですか。

○田端室長
 公社では、是正を指導して、それに対して是正いたしましたという報告がなされたことから、もしも他に吊っていた場所があったとしても、そこは改善されたものと判断したということでした。
 また、9本の内8本は業者がその後是正しております。見過ごしたその1本が、たまたま落下して事故を起こしたというということでございます。

○広田委員
 6月16日に是正しましたと報告を受けた。しかし報告を受けてから7月27日までの間に、その間も1本吊りしていたというのが、写真に写っているという報告がありますよ。

○田端室長
 公社の話では、その写真は事故後、業者の方が提出したということを聞いております。

「公社と業者との馴れ合いが原因ではないのか」

○広田委員
 是正しましたと言いながら、その後、是正していない現場が現実にあるということが大問題ですよ。公社が、現場や業者を指導しきれていないということ。馴れ合いではないのか、と言いたい。
 また、この結果報告では、部材重量に対しチェーンの破断荷重の安全率が小さかった。となっているが、その安全率の計算はどこがするのか。発注者か、それとも現場で、計算するのか。

○田端室長
 事故調査委員会の専門部会、専門家や九大の先生が入った専門部会で安全率を計算して、今後の事故調査委員会の結果報告の中でうたわれております。

○広田委員
 1本で吊った場合の安全率の計算をして、これで大丈夫というような指示書は、公社が出すのか、それとも現場で1本吊りということを取り決めしてやるんですか。

○田端室長
 今回は、部材の仮吊りでしたので、仮吊りに対しては、公社の方から特段の指示はしないと聞いております。

「安全大会が形骸化していないか」

○広田委員
 作業現場の安全確保、これは最優先課題です。住民、その周辺の県民・国民の安全がいつも脅かされているということになるわけです。現場の人たちの感覚、意識として、そこまで考えているのか。作業現場の安全確保については安全大会とかしきりにやっているが、形骸化しているのではないか。

 今回の事故では鋼材が、子どもさんが2人乗っていたライトバンの後ろのガラスを割っている。後続の車の助手席のドアも接触している。これはひとつ間違えば、本当に、数秒のところで、これは死亡事故が発生していますよ。刑法上の重過失ですよ。

 単なる過失じゃない、重過失、そういうその危機意識、安全性に対する意識というのが、一蓮托生、公社自体もその辺のところが鈍いじゃないかと思う。指導がきちんと現場で徹底されていないということは、公社も同罪、厳しく言えばそういうことを感じます。

 全国的にこういう落下事故は、他にもあるんですか。

○田端室長
 昨年の4月に、名古屋高速で、作業用の鉄板が落下して、バスにぶつかり損傷を与えた、という事故があったと聞いております。

○広田委員
 事故というのは、無いとは言えない。だから、公社には、安全率の確保についても、数倍安全だと言えるような、こちらが言うまでもなく、数倍の安全度を確保して、こういう事故が二度とないように、常に意識を持って、やっていただきたい。県民の命にかかわってくることだから、県の方からも安全性の確保について、公社に対して、厳しく指導していただきたいと要望しておきます。

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