2月本会議 代表質問

◯三十八番(広田 誠一君)登壇

 公明党・新風の広田誠一であります。通告に従いまして、会派を代表し、早速質問に入ります。
 初めに、当面する重要課題について知事の政治姿勢としてお聞きいたします。
 本年の我が国経済は、ようやく回復の兆しが見えつつあるとはいえ、個人消費を初めとした民間部門の力強さに欠け、失業率も戦後最悪の事態が続いて雇用情勢は極めて厳しく、まだまだ予断を許さない状況であります。我が福岡県も全国の自治体と同じように、税収の大幅な落ち込みが見込まれるなど県政を取り巻く環境は大変厳しいものとなっております。一方、地方分権一括法が成立したことに代表されるように、分権、改革の流れは不可避であり、二十一世紀は自立した地方政府としての県の役割はますます大きくなり、旧来の発想に甘んずることなく新しい制度、システムづくりへの間断なき挑戦が求められています。つまり、厳しい財政状況を見据えつつ、新しい挑戦を行うという至難の改革こそが我々に与えられた課題であると考えます。このような認識のもと、我々公明党・新風県議団は、改革の指標として三つのゼロ社会の構築を提唱します。その三つとは、むだゼロ、ごみゼロ、エゴゼロであります。  むだゼロ社会とは、行政のむだをなくす行政改革であり、納税者である県民が納得のいく予算の執行であります。また、時代にそぐわなくなった事業を廃止し、重点政策を行うための財源を生み出すには的確な行政、政策評価制度の確立が不可欠であります。

 ごみゼロ社会とは、大量廃棄型社会から資源循環型社会への転換であり、物の製造段階から再利用を考えた経済社会の確立であります。
 エゴゼロ社会とは、少子、高齢社会を乗り切るための助け合い、共助を支援する社会であり、自助、公助に加え、ボランティアやNPOなど共助、相互扶助の力を軸にした社会をつくっていくことが、来る少子、高齢社会を乗り越える重要なかぎとなるということであります。つまり、小さな政府のもとに効率的で透明な行政システムを機能させ、循環型の経済構造で大量廃棄をなくし、自立した個人がNPOへの参加を通して社会に貢献する共助のネットワーク、これらが有機的に組み合わさった姿こそが私たちが目指す本県の社会像であると訴える次第であります。

 本年は知事にとって就任六年目、知事はどういう視点に立ち、どのような福岡県像を目指そうとされているのでしょうか。フクオカベンチャーマーケット事業や企業経営資源強化対策事業など年々矢継ぎ早に中小企業の振興、活性化策などに力点を置くなど、福岡県らしいカラーが見えてきた面がある一方、率直に申し上げて、情報公開への取り組みや環境、福祉、住宅など住民本位の施策の実施にはいまひとつプライオリティーが低いとの印象がぬぐえません。二十一世紀を眼前にし、ここで改めて知事に伺います。知事はみずからをどう総括し、どんな福岡県づくりをしようとしてあるのかお答えいただきたい。

 二点目に、本県を被告とした情報公開条例における公文書の対象について、去る一日福岡高裁は、昨年三月の福岡地裁に続いて、裏帳簿等も公文書とする判断を示しました。県の主張が一部認められたものの、事実上敗訴に近い判決でした。県はこの判決に対してどう対応されるのか、知事の見解を求めます。  次に、財政改革について伺います。
 知事が議案説明で述べられたとおり、依然厳しい財政状況の中での平成十二年度の予算編成は、一般歳出の伸びをマイナス〇・九%に抑えられ、経費の節減や行政経費の抑制に努力されたことは一応の評価ができると判断しているところです。

 さて、東京都の石原知事が去る二月七日の記者会見で明らかにし、都議会に対し議案提出をしている外形標準課税に関して伺います。これは地方自治体の自主権の行使であり、有効な税収入の一つであると考えます。そこで、昨日からの各会派代表質問で同様の質問がなされておりますが、あえて伺います。
 東京都が計画している外形標準課税は、地方税法第七十二条の十九に規定されている「事業税の課税標準の特例」に基づき、事業年度の業務粗利益に課税するというもので、税率は三%とされています。地方税法では、自治体独自で課税標準を決めることができるようになっておりますが、今日までいずれの自治体も実施してきませんでした。政府税調でも議論されてきたことから、自治体は国が外形標準課税について何らかの全国統一基準を示してくれるものと期待していたわけですが、昨年夏、政府税調での議論に経済団体から反対の大合唱があり導入が見送られました。残念ながら、新たな安定税収が期待できなくなってしまいました。そして、今回の東京都の外形標準課税導入発表で全国民の耳目を集め、各自治体は自主権の行使についてさまざまな検討を加えているところです。地方自治の観点からも、石原都知事の英断に敬意を表しますとともに、我が福岡県における同制度の導入の是非について、議会でも大いに議論を尽くすべき重大な案件であると言えるわけです。現在、県が取り組んでいる緊急財政改革三カ年計画が完全に計画書どおり実施され、成功したとしても、平成十三年度ベースで三百三十億円の財源不足が生じることから、我が会派は自主再建の目的が達成するとは言えないと議会でも申し上げてきました。全国横並びの国指導待ちではなく、福岡県独自の財源確保に最も有効な手段であると評価できるとともに、景気に大きく左右されることが少なく、安定して税収が見込まれるこの外形標準課税導入について知事はどのように考えておられますか、四点に絞って伺いたいと思います。

 まず第一点目として、導入計画をなされているようにマスコミ等の質問に答えられていますが、導入時期も含めてその内容を示してください。

 第二点目として、もし導入するとして東京都と同条件で銀行のみに課税した場合、税収見込み額は五十八億円と昨日の代表質問で答えられましたが、その内訳についてお答えください。

 第三点目として、課税業種は銀行のみを対象とすべきですか、あるいはそれ以外も対象とすべきと考えておられますか伺います。

 第四点目として、もし課税しないとしたら東京都が先行課税した場合の税減収は一千万円ということですが、その内容についてお答えください。

 次に、国際化への対応について質問いたします。
 まず、国連の平和の文化の国際年についてであります。ことしスタートした平和の文化の国際年は、ユネスコが提唱して一九九七年に国連総会で採択されたものでありますが、そこには新たな千年紀の開始に当たり、二十一世紀を戦争の世紀から平和の世紀へ転換したいとの人類社会の熱き思いが脈打っています。そして、ユネスコ憲章でうたっている、「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」との有名な一節の実践を世界に求める宣言となっています。私どもは、地球に生きる一員として、この平和のとりでの構築に注目し、それをどうつくり上げていくのか、みんなで真剣に考え、行動すべきかと思います。歴史を概観すれば、二十世紀は国家の主権が前面に打ち出されたハードパワーの時代であり、二十一世紀は人権が重んじられ、平和、教育、福祉さらには環境といったソフトパワーが優先する時代であろうと言われています。また、ユネスコ憲章で言う平和のとりでを構築していく力こそが、こうしたさまざまなソフトパワーであり、その担い手となるものは、市民生活と密着している自治体やNGO、さらにはNPO等であろうとされています。その意味で、自治体の国際交流及び協力は時代を切り開く人権外交とも言えるものであり、今後その重要性はますます高まってくると我々は考えています。
 そこで知事にお伺いいたします。本県では、この平和の文化の国際年をどうとらえ、行動に移されるのかお答えいただきたい。

 次に、社会福祉分野における国際交流並びに協力についてお伺いいたします。近隣のアジア諸国においては、経済建設の高まりとあわせて社会福祉への関心も強くなっています。しかしながら、比較的制度が整備されているシンガポールや韓国等を除けば、やっとその緒についたばかりという実情でありまして、先進国でもある日本の制度構築へのノウハウや事業に対する関心には高いものがあります。私どもは、社会福祉といえば欧米と決め込み、その先進的取り組みの視察や研修には熱心に取り組んできましたが、アジア諸国を振り向くことは余りありませんでした。しかしながら、これからのアジアとの共存共栄を考えると、政治、経済等における交流とあわせ、社会福祉の分野における交流、協力も必要であろうと思います。

 そこでお伺いいたします。
 まずは、日本の社会福祉制度等を学びたいとするアジアからの留学生の受け入れでありますが、幸い本県には福祉系の県立大学があります。研究機能を拡充するとともに、大学の国際的評価を高める観点からも留学生の受け入れを積極的に行うべきと考えます。いかがでしょうか。
 次に、本県にある社会福祉の技術やノウハウをアジア諸国に移転させるための人材派遣制度は考えられないのか。高度な技術や志を持った退職シルバーの皆さんもたくさんいます。そうした人材の活用も一案だと思います。お答えください。
 また、アジアからの研修生を受け入れる社会福祉施設等への助成も検討すべきだと考えます。いかがでしょうか。

 次に、国際化のさらに質問ですが、前置きは省略して伺います。海外から来て日本語学校で学ぶ就学生がふえています。法務省が入国審査を簡素化したことや学校当局が各国現地での掘り起こしを行ったことなどが背景にありますが、日本語学校が以前のような不法就労の温床になるといった懸念は薄らいでいるようです。
 そこで伺います。中国や韓国からの学生が多いようですが、本県における就学生の実態はどうなっていますか。また、文部省は就学生にも奨学金を出すとのことですが、本県では奨学金も含めた支援対策についてどのように考えているのかお答えください。

 この項の最後に、サミット、ESCAP会議について質問いたします。本年七月八日に九州・沖縄サミット蔵相福岡会合が、ESCAP会議が八月三十一日から開催と、国際会議が本県で連続して行われます。いずれもアジアに開かれた福岡、環境の都市福岡を世界にアピールする絶好のチャンスであり、両会議の成功に万全の努力を払われるよう知事に要望するものであります。ただESCAPの場合、サミットの陰に隠れて見えていない印象であります。言うまでもなく、ESCAP環境大臣会議は、熱帯雨林の保護等環境問題の地球的広がりに対処するため、一九八五年二月に初めて開催されました。一九九五年十一月の第三回会議では、アジア太平洋における環境上健全で持続可能な開発に関する閣僚宣言及び一九九六年から二〇〇〇年の環境上健全で持続可能な開発のための地域行動計画が採択され、今回の各会議は前回採択された地域行動計画を検証するとともに、二十一世紀当初において直面する環境問題について討議し、二〇〇〇年以降の地域行動計画を策定するという大変重要な目的があります。同会議開催を公害克服の先見都市北九州市に誘致された知事の行動力は可とするとしまして、この会議を通して何を県としてアピールしようとされているのか、知事の見解を求めます。

 次に、福祉問題。初めに、介護保険制度について伺います。高齢社会のセーフティーネット確立の一つとしての介護保険制度の実施が内外の注目の中、旬日後に迫ってきました。本県において、要介護の認定を受けた人が一月末現在で約八万六千人、予測されていた人数の約八〇%となっています。認定作業のタイムラグを勘案し、当初の予測どおりの人々による認定の申請がなされたとして、知事にまずお尋ねします。認定は公平に行われている、と昨日の知事答弁にありましたが、新聞報道では要介護度三以上が四一%と国の予想を大きく上回っていたとありました。この点、本県の認定状況はいかがでしょうか。実態調査時など当初の予測と対比し、お答えください。

 次に、在宅介護を担っていただくマンパワー、中でもホームヘルパーの確保はその必要度に対する充足状況はいかがでしょうか。特に、山間部や僻地を抱えた圏域についてお答えいただきたい。
 さらに、居宅サービス事業者が提供するそのサービスの質の確保のため、市民オンブズマン的第三者機関、それも事業者のよりよいサービスのための提案や助言を行う制度等の確立が必要であると考えます。同時に、その事業やサービスの一定の水準を維持していく上でそれぞれの情報開示が不可欠であると考えます。知事の見解を求めます。

 それから、今月末までに策定される県の今後五年間の介護保険事業支援計画を含む高齢者保健福祉計画についてでありますが、その進行管理は専門家を含めた責任ある機関が必要であると考えますが、いかがでしょうか。施設整備のそれぞれの数値目標並びに自立など保険の対象にならない高齢者のためのケアハウス、高齢者生活福祉センターなどの整備目標をお答えください。あわせて、介護保険法とは別に地域の実情に応じて行う介護予防ないし生活支援事業についてですが、ひとり暮らし高齢者などに対しての配食、外出支援、緊急通報サービスなどは、介護保険で自立判定された場合でも重要であり、同時に要支援、要介護の高齢者にとっても有効なサービスであると思料します。したがって、これらを組み合わせることで総合的な地域生活支援ができるものとなり、極めて必要度の高い事業となると考えます。このほか、介護予防や生きがい活動支援などが市町村と連携をとり急がれねばなりません。県として積極的に取り組まれるよう要望いたします。  次に、少子化対策について伺います。日本の少子化問題は、一段と深刻さを増しています。平成十年の合計特殊出生率は一・三八、本県は一・三七となっており、人口を維持するのに必要な二・〇八を大幅に割り込んでいます。九七年にゼロ歳から十四歳の年少人口が高齢者人口に追い抜かれてからは、そのまま減少を続けており、このまま推移するとすれば、二〇二二年には高齢者人口の二分の一にまで落ち込むと言われております。少子化が改善されなければ日本は人口構造のバランスを崩し、世代間の相互扶助を前提とした我が国の社会保障制度を破綻させることになります。そればかりか、高齢化の進行と相まって労働力の減少、経済成長への制約、子供の健全育成への影響など将来の我が国の社会経済に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。つまり、少子化問題は日本の国力そのものを低下させてしまうわけです。よって、少子化対策は単に福祉の分野の問題だけにとどまりません。公明党は、現在連立政権で目指すべき緊急課題として児童手当や奨学金制度の抜本的拡充、多様な保育環境の整備、育児休業手当の充実など少子化対策を二〇〇〇年度予算編成に反映させました。本県においても、公明党女性局により子育て支援を推進していくためのアンケート調査を企画し、昨年十二月十五日から本年一月三十日にかけ二万四千人に対して訪問調査を行いました。その結果をまとめ、二月二十三日稗田副知事に子育て支援要望書として提出したところであります。こうした総合的な子育て支援策を実現させることが、多くの国民が抱いている理想と現実とのギャップを解消し、少子化を打開する重要なかぎになると思います。日本より一足早く深刻な少子化に直面した北欧各国を見ても、手厚い出産育児休暇や託児所拡充などの子育て支援を懸命に展開したことが奏功し、出生率引き上げに成功しています。例えば、出生率が一九八三年に、現在の日本と同じ一・三八まで落ち込んだデンマークでは、九七年時点で一・七五まで持ち直しており、ドイツ、イタリア両国も北欧に学び、最近は増加に転じ始めています。活力ある二十一世紀の日本社会を構築するには、少子化問題の解決を欠かすことはできません。社会全体で取り組むべき緊急、重要な課題であります。

 そこで知事に質問ですが、まず県として少子化対策の重要性をどのように認識しておられるのかお伺いいたします。
 二点目に、社会の変化に対応した子育て支援が必要です。こうした対策は、行政だけでなく社会全体で取り組まなければならない課題です。例えば、香川県で実施されている「みんな子育て応援団」は、コンビニ店での赤ちゃんのミルク用のお湯提供サービス、また子育てボランティアの養成講座の実施や子育て情報板掲示店舗千六百十カ所など、子育てに対し地域が協力しております。そこで、本県の地域における子育て支援策をお聞かせください。

 三点目は、新エンゼルプランにのっとり、総合的な少子化対策の推進を図るため、関連施策の充実策を県民に示すべきだと思いますが、いかがでしょうか。  最後に、少子化問題推進体制の強化について伺います。福祉、保健、労働、教育などの各部局における関連施設を総合的、効果的に推進するため、庁内に少子化対策室を設置し、少子化対策の企画立案、庁内調整、市町村との連携強化等の体制強化を図ってはいかがでしょうか。知事の答弁を求めます。

 次に、環境問題。初めに、循環型社会の形成についてであります。冒頭、ごみゼロの視点に立った社会システムの構築について触れましたが、まず容器包装、中でもペットボトルの回収の現状についてお尋ねします。
 日本容器包装リサイクル協会がまとめた資料によると、九九年度第一・四半期の引き取り累計量は、当初における予定量の二六%増となっているといいます。加えて、容器包装法の新年度からの本格的施行に伴い、格段の増加傾向が見込まれるところです。その量は、再商品化能力を大幅に超える見通しであります。そこで、同協会では、このままでは年間契約量を大きく超える自治体については、引き取り量を制限せざるを得ない状況と説明しています。現状のまま放置すると、せっかくの容器包装リサイクル法の趣旨や消費者のリサイクルへの取り組みを損ないかねません。

 そこでお尋ねしますが、平成十一年度並びに十二年度に本県市町村において収集されるペットボトルの引き取りについては、どのような見通しを持っておられるのでしょうか。また使用済みペットボトルの再商品化物の需要拡大を図るための技術開発も重要であります。そこで、県としても何らかの取り組みが必要ではないかと考えますが、知事の見解を求めます。
 さらにもう一点、廃木材の再資源化問題についてであります。本県における廃木材収集率は、全国一になっており、月間八千トンから一万トンに及んでいるわけですが、このところの景気低迷による木材界そして廃木材のリサイクル業界も大きな打撃を受けつつあります。中でも廃木材は、製紙原料、ボード原料、ボイラー燃料として再資源化、省資源化されるわけですが、いずれの市場も悪化し、材料の切り詰め、すなわちリサイクル製品の値下げで軒並み減産や製品単価の下落により採算が合わなくなってきているのが実情であります。リサイクルをシステムとして定着させるためには、廃棄物の供給面からの取り組みだけでなく、リサイクル製品の利用を進める需要面からの取り組みも必要であります。したがって、県の事業において率先してリサイクル製品の利用を進め、需要の拡大を図ることは本県における資源循環型社会の形成に大きく寄与するものであると考えます。特に廃木材のリサイクルシステムについては、崩壊しかねない状況にあるわけでありますので、需要面における取り組みとして廃木材リサイクル製品の公共における活用について、可能な分野から早急に実行していただくよう強く要望いたします。

 リサイクル問題に関連し、足元であります県庁内での物品の購入について、環境に配慮したエコ商品の使用はどのように進められているのでしょうか。種類、品目別にこの三年間の推移をお尋ねします。  三点目に、排気ガス対策についてお聞きします。大気汚染に苦しむ兵庫県尼崎市の公害病患者らが損害賠償などを求めた訴訟の判決が、一月末、神戸地裁でなされました。判決は、道路管理者である国と阪神高速道路公団に対し、自動車排気ガスに含まれている浮遊粒子状物質(SPM)と気管支ぜんそくとの因果関係を明確に認め、健康被害の賠償を求めるとともに、一定限度を超えて大気汚染が進まないよう自動車の排気ガスの排出を差しとめるよう命じました。しかも、この汚染物質排出の差しとめは、特にSPMの排出量の大きいディーゼル車の通行制限の必要性にまで言及するというかつてなく厳しいものでした。下級審の判決とはいえ、裁判所が沿道住民の健康を守る立場から、行政に対し、施策の実施を求めた意味は極めて大きいと言えると思います。国と公団は、待ったなしの排気ガス対策を迫られたと言えるわけですが、その対策は尼崎にとどまるものであってはならないのは、当然であります。本県におけるSPMが環境基準を超えている地点は、九八年の調査によると、四十七点中二十八点、六〇%となっており、環境基準の達成率は過半数にも達しない状況となっております。東京、大阪ならずとも環境、健康により配慮する視点から、大都市圏の道路公害防止は緊急の課題であり、ディーゼル車対策に限らず自動車交通全体を減らす工夫、都心への乗り入れ規制など広く県民の理解を得ながら思い切った対策を講じる段階に来ているのではないでしょうか。神戸地裁の判決の感想を含め、知事の見解を求めます。

 次に、雇用、中小企業対策についてであります。景気は回復基調と言われるものの、九州における完全失業率は四・九%と依然高く、また福岡県の有効求人倍率は本年一月度で〇・四一倍と全国の〇・五二倍を大きく下回っており、本県における雇用情勢は引き続き大変厳しい状況にあります。このことは、不況による非自発的失業者の増加に加え、若年層を中心とした転職の一般化による雇用構造の変化が色濃く影響を与えているとも言われています。加えて、現時点における大学、高校の新卒者の就職状況は全国でも低レベルにあり、就職氷河期で職を得られない新卒者が数多く発生することも予測され、さらなる雇用の悪化が懸念されます。

 そこでまず一点目に、大学、高校新卒者の就職状況と就職支援について知事の見解を求めます。
 次に、中小企業対策についてであります。本県経済の屋台骨であり、財政状況に極めて大きな影響力を持つ中小企業の方々の元気なくして本県の本格的な景気回復はありません。公明党・新風県議団は、こうした認識に立って先月約一カ月の期間をかけて中小企業実態調査を実施しました。これは、中小企業の窮状、雇用、そして資金繰りなどを調べ、中小企業の方々の生の声を聞かせていただき、今後の対策や政策づくりに生かすことを目的として公明党が全国規模で調査活動を展開しましたうちの本県分の結果であります。アンケート集計結果を分析しますと、一点目に、昨年二月に比べ、ことしに入ってからの業況については、よくなったが一〇%、悪くなったが四〇%、大変悪くなったが一〇%、変わらず四〇%となっております。次に、雇用判断については、常用人員の過不足について、余っているが約二五%、ちょうどよいが六四%、不足しているが一一%でした。余っていると回答した企業の大半は、今後の対策については、新規採用の停止、抑制を含め何らかの調整を行う考えであり、余っていても現在の人員を維持すると回答した企業は約一〇%しかなく、採用人員の抑制、停止、または臨時雇用の解雇と答えた企業が六〇%と、維持すると答えた企業をかなり上回っています。関連して、資金繰りに関し、苦しいと答えた企業が約五〇%もあり、余裕があるとの答えはわずか四%でした。一方、商工ローンの融資を受けた企業は約六%あり、以上のことからも中小企業を取り巻く環境はまだかなり厳しい状況であります。

 聞き取り調査の中で多く発せられた意見に、借りたくても借りられない各種融資制度に対する不満があります。中小企業金融安定化特別保証制度が一年間延長され拡充されましたが、審査が厳しくなって融資が受けづらくなっているとの悲痛な声も多く聞きました。中小企業対策として、数々の施策を展開されているのを承知しておりますが、その効果は着実にあらわれているのか、常に見直しを図りながら、よりよい施策の展開をお願いしたいと考えます。中でも金融問題ですが、銀行の貸し渋りが続く中で中小企業の皆さんにとって同特別保証制度は頼みの綱であり、制度自体の性格を遵守すべきであると考えます。十二月定例議会において、我が会派代表質問で信用保証協会を初め金融機関に対して協力要請や指導の徹底を図るべきとの質問をさせていただき、答弁において、円滑、効果的な実施を指導するとの回答を得たものでありますが、今回の我が会派の実態調査による中小企業者の切実なる声を踏まえ、信用保証協会に対してより積極的な対応を指導すべきであると考えます。知事の見解を求めます。

 次に、農政問題についてお尋ねいたします。昨年七月に制定された食料・農業・農村基本法は、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農業の持続的発展、農村の振興という四つの基本理念を掲げ、我が国の農業の基本方向を示したものとなっています。しかし、我が国の農業は先進国で最も低い四〇%の食糧自給率に端的にあらわれているように、農業従事者の著しい減少と高齢化、後継者不足、耕作放棄地の拡大、農産物価格の下落など深刻な問題を抱えていることも見過ごしにできないところであります。また、中長期的に世界の穀物需給の逼迫が強く懸念される中、食糧の安全保障は重要な課題であります。古代ローマ帝国や中世大英帝国にも見られるように、自国内での農業生産を軽んじ、国内の食糧自給率が四〇%を下回った国が長らえた例はないとの指摘もあります。その意味で、我が国の食糧自給率をどう引き上げていくのか、我が国全体として取り組まねばならないことであります。新農業基本法の理念の一つである食糧の安定供給の確保について、知事の所見をお聞かせください。

 一方、県内では農業者が自信と誇りを持って農業に取り組めるよう高収益型の園芸農業などに力点を置くこととしています。本県には、福岡市や北九州市といった大消費地を抱えており、野菜や果物、花などの園芸作物の栽培に適していることは理解しますが、食糧自給率の向上には余り貢献できません。本県としてどのように食糧自給率の向上に寄与するのかお尋ねします。  さらに、新たに中山間地域の生産農家に対し、直接所得支払制度が導入されます。これらの新たな施策に対し、知事の御見解をお聞かせください。

 次に、農業後継者についてであります。農業に限らず後継者の確保が大きな課題になっています。農水省の発表によりますと、一九九八年の三十九歳以下の新規就農者が一万一千百人で、実に十一年ぶりに新規就農者が一万人台を回復したとのことです。本県では、全年齢層の合計ですが、九八年度、九九年度、ともに百八人となっています。一方、農業を中核的に担っている主業農家がここ数年、毎年千戸ほど減少していることと比較すると、極めて少ない人数であると言わざるを得ません。そこで、この後継者対策として一つの提案ですが、新規就農を阻む課題は多くありますが、農業はきつい、汚い、危険のいわゆる三Kの代表とも考えられています。しかし、別の角度から考えますと、農業は自然を相手に、創意と努力次第では収益を上げられる仕事でもあります。県内においても非常に元気で、もうかっている農家もたくさんいるわけですから、これらの成功事例や農業の明るい側面を積極的にPRして新規就農者がふえるように取り組む必要があると考えます。新規就農者対策について、知事のお考えをお聞かせください。

 次に、都市基盤整備、人に優しいまちづくりについてお伺いします。高齢者や障害のある人々にとって、外出の際の階段や段差、歩道の傾斜、交通機関の乗り降りは大きな障害であります。本県として、福祉のまちづくり条例を策定し、高齢者に優しい、弱い立場の人に優しい福祉のまちづくりが進められているところですが、その進捗状況はいかがでしょうか。建設省は、平成十二年度予算において「いきいきとした福祉社会の建設に向けて」と題して、高齢者や障害者が暮らしやすい住宅、まちづくりをテーマとして福祉インフラの整備の方向を示しております。

それは大きく、
一、健康づくりや触れ合い、交流の場づくり、
二、バリアフリーの生活空間の形成、
三、安定とゆとりのある住生活の実現、
四、安心して子供を産み育てられる家庭、社会の環境づくり、
五、安全で豊かな生活を支える地域的基盤づくり、
の五点であります。

 第一に、バリアフリーの生活空間の形成であります。運輸省を初め四省庁から出された交通機関のバリアフリー法案とも関係して、歩行空間ネットワーク総合整備事業が創設されますが、本県におけるバリアフリーの生活空間の形成はどのように考えておられるのか知事にお聞きします。さらに、県の中心的福祉施設であるクローバープラザの周辺のバリアフリー化についてですが、これは建築都市部長に伺います。地方自治体等との連携を含め、進捗状況をお聞かせください。
 第二に、安心して子供を産み育てられる家庭、社会の環境づくりですが、職住近接で子育てしやすい支援策として、特定優良賃貸住宅の供給の促進や子育て世帯の公的賃貸住宅、特に県営住宅への入居優遇などがありますが、本県の取り組みについて伺います。
 また、これからの住宅施策は要望にかえますが、住宅とあわせた子育て支援施設との一体的整備が必要と考えます。御検討をお願いします。  以上、二つの点について本県の福祉のまちづくり条例との整合性を含め、知事の御見解をお聞かせください。

 次に、教育問題について。  初めに、先月二十五日に遠賀郡の中学校で起きたナイフ事件についてであります。生徒同士のけんかがもとで死に至らしめたというこの事件は、学校現場に携わる教育界に限らず、広く県民に大きな衝撃を与えました。一九九八年、栃木県黒磯市の生徒による教師刺殺事件後ナイフの事件が相次ぎ、県内では同年二月、北九州市門司区の私立高校で男子生徒が同級生にナイフで重傷を負わされ、今度の事件ではナイフが内臓を深く貫通し、脊髄に達していたということであります。県内の中学校の校内暴力は九八年度一千百十五件に及び、過去五年間で初めて千件を突破しました。うち、対教師の暴力が九十八件なのに対し、生徒間は六百六件と多く、傾向として前触れをつかみにくい突発型がふえる中、今回の事件は起きてしまいました。

 そこで教育長に尋ねます。多発する校内暴力発生の原因並びにその再発防止策について。そして、大人以上に衝撃を受けた児童生徒たちの不安解消について御見解を求めます。
 二点目に、中高一貫教育の導入について伺います。新制高校が生まれて半世紀を過ぎ、進学率が九五%を超えた高校教育が今大きな転換期を迎えています。進学率のアップや都市への人口集中による生徒急増で激化した受験戦争を緩和しようと本県でも高校の新設が相次ぎました。量的な拡大に力を注ぐ余り、多くの高校は個性をなくしてしまった。それが生徒に高校への魅力を失わせ、簡単に中退の道を選ぶ原因になっている。県立高校に限れば、本県は九七年度二・一八%、九八年度二・四%に、高校教育のあり方が厳しく問われている数字であると痛感します。中長期の展望に立ち普通科高校を中心とした改編を行い、その一部を多様な高校に再編することが急務であると思うものであります。そうした中、生徒一人一人の個性をより重視した教育をと現行の中学校、高等学校に加えて生徒が六年間の一貫した教育課程や学習環境のもとで学ぶ機会を選択できる中高一貫教育制度の導入が多くの注目を集めております。実施形態は、例えば高校に既存の校舎、施設を活用して公立中学校を併設する併設型に、中学、高校を六年制とし一体的に教育を行う中等教育学校型、既存の高校と中学を緊密に組み合わせる連携型の三方式があるとされていますが、現在、全国でこうした中高一貫教育を導入しているのは宮崎県、三重県、岡山市で、来年度からは秋田市、導入を決定しているのが香川県となっています。

 高校入試の負担を軽減し、継続した教育環境の中で、豊かな人間性の育成を図る同制度の導入は、生徒が本当に学びたいと思う高校の選択肢をより広げる意味からも大きいと思います。  そこで、教育長にお尋ねします。文部省では、今後各高等学校の通学区範囲に一校、全国に五百校の設置を考えているようですが、一に、中高一貫校に対する県教委の実施スケジュール及び今後の方針、二に、高校の学区制改編とのかかわりはないのか、三に、入学者の決定方法について、四に、中高教職員の人事交流、五に、導入に当たって受験戦争が中学入試まで低年齢化するのをどう防ぐか、についてお聞かせください。

 次に、読書運動の位置づけについてお尋ねしたい。子供たちの教育、育児の上で読書の果たす意義、役割についてここで問い直すまでもないと思いますが、まず一例を取り上げます。これは、埼玉県の小中学校で実施されているケースでありますが、同県では毎朝授業が始まる前に十分間、朝の読書を行ってきております。正確には八百三十五校ある小学校のうち三百五十二校、四百二十三校ある中学校のうち百二校で朝の読書が行われております。漫画、雑誌以外の好きな本を児童生徒が自由に持ち寄り、先生とともに十分だけ黙読する。感想文などは一切書かない。朝の読書を初めてから一年経過した段階で、ある小学校で生徒たちにアンケート調査が行われました。それによると、朝の読書が始まってからの変化を聞く設問に対して、一、本を読むことが大好きになった三二%、少し好きになった五七%、二、一カ月に読む本が一冊程度ふえた三七%、二冊以上ふえた三四%など、七一%の生徒がふえたと回答、三、書店に行く回数がふえた六一%など読書に対する姿勢が顕著に変化したことが明らかになっております。

 また、これまではこの時間帯を朝の清掃の時間に充てていたが、朝の読書に切りかえてからは遅刻は激減した上、その後の授業にスムーズに入れるようになり、学びやとしてよい雰囲気になっていると。また、好きな本を選ぶ過程で生徒の自主性、主体性をはぐくみ、本の登場人物や情景を通して創造力、思考力を養うことができるなどの効果が上がっていると報告されています。子供は一人では本に出会えない。幼児期からの家庭での読み聞かせが重要であり、私たち大人が、活字の世界にも善と悪の二つがあることを見きわめた上で、社会全体で子供たちが良書に接する機会をふやし、逆に悪書からは子供たちを守っていく運動が欠かせないのではないでしょうか。良書に触れることにより、生きる勇気や正義へのあこがれを沸き立たせ、人間への優しさをはぐくんでいく。同時に、読書を通して親と子、教師と児童との心のすき間を埋め、心温まるコミュニケーションを生み出していく。その効果ははかり知れないものがあると思います。学校や家庭、地域での読み聞かせ運動や朗読会の推進あるいは各種団体と協力、連携をとりながら、子供たちが良書に親しむ機会が拡大するよう草の根的に運動を展開すべきであると考えますが、いかがでしょうか。また、これらをサポートする公共図書館の児童サービス体制の確立が必要と考えます。教育長の見解を求めます。

 並びに、県としてこれから進めようとしているアンビシャス運動の一環として、この読書運動の展開は極めて重要であると考えます。あわせて知事の御見解を求めたいと思います。  最後に、県警本部長にお尋ねします。神奈川県に次いで今度は新潟県でと、このところ警察行政の根幹を揺るがしかねない警察の不祥事が連続して発生しております。それも県警のトップ、また県警を監察、指導する立場にある管区警察局長らの、結果的に国民への背信行為と受けとめられかねない行為、行状が明らかになってきています。どちらも警察官としての特性とか適格性に欠けるとかの個人レベルの問題ではなく、警察そのものの閉鎖的、組織的体質、構造的問題から発した事態ではないのかと今や国民、県民の批判は頂点に達してきております。
 まず、県警本部長に尋ねます。一連の中枢幹部の不祥事について、どう受けとめてあるのかお答えいただきたい。

 二点目に、情報公開制度についてであります。行政の透明性をいかに確保していくか、行政改革の上で極めて重い課題であります。警察行政も決して例外ではないと考えます。時あたかも、警察制度そのものの見直しが厳しい過日の国会論議を踏まえ、政府で検討が始められました。そして昨日、佐賀県警の本部長が県公安委員会と県警本部を県情報公開条例の実施機関に含める条例改正案を、六月議会をめどに提出することを明らかにしたとありました。
 そこで県警本部長にお尋ねします。一つは、警察行政の透明性確保の意義について。二点目に、県公安委員会並びに県警察本部を今こそ県情報公開条例の対象とすべき決断のときとの考えについて、県警本部長の見解を求めます。三点目に、防犯地域ネットワークについてであります。少数の心ない警察官の不祥事が連日報道される中で、県民の安全な生活を守るために日夜御苦労されている県警の皆さん、特に現場の警察官の方々の労苦に対し、心から敬意を表するものであります。京都伏見区で起こった動機不明の小学生殺人事件、新潟県三条市の九年間余に及ぶ少女誘拐監禁事件に代表されるように、従来では思いも及ばない常軌を逸した事件が多発しております。ちなみに、福岡県下の犯罪件数は、平成十年十二万四千七十一件、平成十一年十三万三千二百三十八件、九千百六十七件増の対前年比一〇七・四%、交通事故件数は平成十年四万九千三百六十八件、平成十一年五万七百十七件、千三百四十九件増の対前年比一〇二・七%であります。年々右肩上がりで伸びております。しかし、そうした中、犯罪件数と交通事故件数ともに大幅に減少させている警察署が最近注目を集めております。

 それは、福岡西署であります。二年前までは、犯罪件数、全国ワーストワンであった地域が、犯罪を二年連続三〇%大幅減少させています。福岡西署の管轄は、人口五十万人、新興住宅、山間部、田園地帯、歓楽、商業地域とまさに我が国の縮図のような地域であります。イーグルアイ───ワシの目とネーミングされた作戦は、ワシの両目は警察と地域住民の連携活動を意味するそうです。また、ディスカバー・カントリー運動という防犯活動は、活動の足場を従来の交番、派出所のテリトリーとせず、地域の小学校区に置き、行政、町内会、小中学校、地域のボランティア団体等を巻き込んだ活動となっています。活動内容は、毎月の校区ごとへの犯罪情報提供の広報活動、校区別懇談会への警察の参加での予防犯罪活動の推進、犯罪多発地域での徹底取り締まり、及び予防啓発集会の開催等であります。警察の地域への積極的なかかわりによって防犯対策の効果が上がっています。犯人を検挙することはもちろん大事なことではありますが、被害者、加害者をつくらない犯罪予防こそ、警察が目指す本来の使命であると考えます。福岡県下の全警察署において、不断の努力をされておることも認識しておりますが、アジアの拠点福岡として犯罪のない町、住みやすい町、そして全国に誇れる町を目指すべきと考えます。そのためには、警察がリーダーシップをとり、行政、地域住民の三者一体でより盤石な地域防犯ネットワーク構築が必要だと考えます。県警本部長の見解を求めます。

 以上をもちまして、私の第一回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)


◯知事(麻生 渡君)登壇 

 第一点は、これまでの県政の総括でございます。初めての選挙のときには、「視点は暮らしに、視線は世界に。」というスローガンのもとに具体的な政策、安全で安心な暮らしができる福岡県、そしてまた新しい雇用を生み、所得を確保できる経済基盤づくり、そしてアジアに開かれた交流拠点づくり、こういう目標に向かいまして全力を挙げて取り組んでまいりました。そして、二十一世紀の発展につながる基礎は着実に進んでおるものと考えております。今後でございますけれども、ふくおか新世紀計画にも示しておりますように、豊かで活力のあるアジアの拠点福岡を目指して頑張ってまいりたいと思います。そして、これを進めるに当たりましては地方分権、これに対応いたしました行財政改革を進め、システムの効率化あるいは参画型社会づくり、資源循環型の社会をつくっていく、また住民の視点に立った福祉施策の充実、こういうことが非常に重要であるというふうに考えております。二十一世紀、来年から始まるわけでございますが、県民の皆さんすべてがみずからの希望、抱負に向かって存分に活動できる福岡県の実現に向かって邁進をする覚悟でございます。

 次に、一日の福岡高裁の判決についてでございます。今回の判決につきましては、県のこれまでの主張につきまして認められた部分もあるわけでございますが、重要な点で認められなかった部分がございます。これにつきましては、まことに残念であると考えております。今後、判決の内容を十分検討いたしまして、弁護士さんとも協議をいたして対応を決めてまいりたいと考えております。

 次に、外形標準課税の問題でございます。東京都方式のこの税は、公平性や合理性などいろいろな議論の余地のあるものでございます。また、同様の制度を導入いたした場合の税収効果あるいはこれによる地域間の経済競争に与えます影響、こういう点も十分考慮する必要があろうというふうに考えます。本県といたしましては、政府税調などにおきまして外形標準課税の議論が急速に進むという機運になっておりますが、これを見据えながら本県としての税制研究を行いますとともに、全国知事会におきましても積極的に検討が行われる状況になっておりますから、これに参加をいたしまして本県としての意見を述べていきたいというふうに考えております。

 東京方式を導入した場合の税収見込みでございますが、本県で該当します銀行が二十三あるわけでございます。これらの銀行の十一年三月期の決算をもとに試算をいたしますと、法人事業税で八十五億円の収入が見込まれます。一方、現行税制での税収もあるわけでございまして、これを差し引きますと五十八億円の増収となるわけであります。ただ、県の財政という観点から見ますと、このような増収があったといたしましても、その八〇%相当分は交付税の基準から差し引かれるということになるわけでございます。また、外形標準課税の課税対象でございますけれども、これはこの税が応益税であるという基本的な性格から、従来より一貫いたしまして薄く、広い分野での対象にするということによりまして税負担の公平性を確保する、そのような税制にすべきであるというふうに考えておりまして、国に対しての要望をこのベースで行ってきたわけでございます。今後ともこの税制の早期導入を目指して運動をしてまいる考えでございます。

 また、東京都が今回の外形標準税制を導入した場合の本県の影響でございますが、東京都の増収分が各銀行の会計上は損金として処理される結果、本県で該当いたします二十三の銀行の現在の税収状況を考慮いたしますと、その影響額は約一千万円程度というふうに推計されるわけでございます。  国連の平和の文化国際年についてでございますが、この平和の文化の理念は本県の国際化を考えます上で一つの指針になるものであるというふうに考えております。学校あるいは家庭、地域におきまして国際交流を積極的に行う、これを通じて県民が広く国際理解を深めていくあるいは外国の人々をよく知るようになっていくということが平和の文化の確立に寄与する基礎であるというふうに考えております。したがいまして、県の方ではホームステイといったボランティア活動の推進あるいは小中学校での国際理解を行います教室から世界をのぞこうプログラムといった事業を行っているわけでございます。今後ともこのようなことを通じまして、県民の国際交流の促進を図っていく、それを通じての国際理解、これを深めてまいりたいと考えております。

 県立大学へのアジアの留学生受け入れでございますが、現在、中国の南京師範学校との交流協定に基づきまして、交換留学生を相互に派遣をいたしております。また、外国人の留学生の入学につきましては、特別試験による選抜によりまして受け入れを行っているところであります。今後、福祉系の大学としての専門性を生かした教育環境の条件整備を図りますとともに、アジアの幅広い地域からの受け入れにつきましても、大学と十分協議しながら取り組んでまいりたいと考えます。

 アジアの国々からの福祉分野の人材の受け入れあるいは派遣の問題でございます。アジア諸国が求めます社会福祉の技術等に関しましては、具体的にどんなニーズがあるのかなどにつきまして今後、調査研究をしてまいりたいと考えます。また、社会福祉施設などへの研修生の受け入れにつきましても今後、研究をしてまいる考えでございます。

 就学生の問題についてでございます。県内には、七百人を超える就学生が日本語を勉強しておるものというふうに推定をいたしております。そしてそのほとんどは中国及び韓国からの就学生でございまして、卒業生の七割近くが大学に進学をしているんではないかというふうに見ているわけでございます。ただ、これらの学生の中には、進学をせずに帰国する者もおります。また、就学生もいずれは進学をいたしまして、留学生としてのさまざまな支援を受けるというようなことになっているわけでございます。このような状況でございますが、留学生に対する支援の充実を図っていくということと並行いたしまして、就学生につきましてもその実態把握、生活状況について調査をしてまいりたいと考えます。

 次に、ESCAPの環境大臣会合についてでございます。これは、約六十カ国の地域から環境大臣が参加をする予定でございます。会議に関係いたしましては、NGOあるいは多くの関係学者などを含めましたシンポジウムを開催をすることといたしております。同時に、環境関係の技術展覧会さらに北九州市は市全体が、現に稼働をいたしております水とか空気その他の環境施設の展示場と言っていい地域でございます。したがいまして、来られた方々、バスツアーなどを用意いたしまして北九州の環境施設を積極的に見てもらう、さらに本県が現在取り組んでおります環境家計簿を初め地球温暖化対策、あるいはエコタウン事業、あるいはRDF発電事業、こういうことにつきましても積極的に紹介をしてまいりたいと考えます。

 介護保険の問題でございます。
 まず認定状況でございますが、申請件数は見込みの約十一万件に対しまして、一月末の状況では八万六千件余りが受理をされております。そのうち五万六千件余りの認定が行われております。そして、要介護度三以上の方が占めます割合は、三七%程度となっているわけであります。実態調査をしましたときのこの割合は三二%でございましたから五%の差があるわけでございますが、これは認定基準の考え方が変更されたこと、あるいは施設入所者などの要介護度の重い方が先行して申請をされているということによるものと考えております。  訪問介護の充足状況でございますが、ホームヘルパーにつきましては一部の地域を除きましておおむね確保されているという状況でございます。特に、山間部などを有します地域につきましては、市町村と連携を密にいたしまして社会福祉協議会あるいはJAを初めといたします民間事業者の積極的な事業参入を促してまいったところでございます。今後ともこのサービスが円滑に行われますように、一層の供給体制の確保に努めてまいります。

 また、サービスの質の確保の問題についてでございます。介護保険法におきましては、介護サービスの質をしっかり確保しますために、市町村が苦情相談を受けてサービスの適正給付に関する点検を行うという役割を持っております。また、県の国民健康保険団体連合会の方にも苦情処理委員会を設けております。そして、専門的あるいは第三者的な立場から市町村で処理が困難な事案につきまして、サービス改善に向けました事業者への提案あるいは助言を行うことにしております。また、県自体もホームヘルパーの人材育成、事業者指導、それによりましてより質のよいサービスの提供がなされますように取り組んでまいりたいと考えております。また、事業者の事業内容あるいは施設の空き状況などの関連情報を利用者に随時的確に提供する、これを通じまして安心してサービスが利用できる体制づくりを進めてまいる考えでございます。

 次に、高齢者保健福祉計画でございますが、これは関係機関あるいは有識者で構成をいたしておりますが、計画策定委員会で検討を進めておりまして、現在策定作業が進行いたしております。この計画ができました後の進行管理につきましても、この計画を策定いたしました委員会の御意見をいただく、そのようなことによりまして進行管理をしてまいりたいというふうに考えているわけであります。

 また、介護保険の施設の整備の問題についてでございます。介護保険施設につきましては、来月の制度開始時におきましてはおおむね充足するものと考えております。介護保険施設及び介護保険対象外施設の整備目標量につきましては、現在、介護保険事業支援計画策定委員会で検討をいたしております。  次に、少子化の問題についてであります。現在、急速な勢いで少子化が進行いたしております。このままの少子化の進行は、人口構造が極端に高齢化が進んでまいるということになるわけでございまして、社会福祉、社会保障、こういうことが非常に難しくなっていくということになってまいります。同時に、青少年の健全な育成という点からもこの少子化が極端に進んでいくということは、大きな問題を抱えるわけでございまして、まさに日本全体の活力の低下ということを深刻に懸念をせざるを得ないという、まことに大きな課題であるというふうに考えているわけでございます。したがいまして、その対策は急務の課題であるというふうに認識をいたしております。

 本県におきます子育て支援策でございますけれども、一つは在宅の親子が保育所に入所している子供あるいは保育士と交流を行う乳幼児地域ふれあい事業、そしてまた地域の親子が子育ての情報交換あるいは相互に協力を行う子育てサークル育成支援事業あるいは子育ての情報提供あるいは子育て講座の開催をそれぞれの地域のいろんな方々の協力をいただきながら実行いたしております。このようなことを通じまして、子育てについての不安あるいは孤立感、これの解消に取り組んでいるわけでございます。
 また、エンゼルプランの問題でございますが、国の方では、平成十一年十二月に新しいエンゼルプランを策定をいたしました。そして、これまでの保育施策に加えまして母子の保健あるいは労働、教育施策につきましても具体的な目標数値が設定をされたわけであります。本県の方の新エンゼルプランの関連施策といたしましては、延長保育、放課後の児童クラブ事業の拡大、あるいは休日の保育事業の創設、総合的な周産期母子医療センター事業の推進などに取り組んでいるわけであります。そして、福岡県の児童育成計画につきましても見直しを行う考えでございます。そして、そういう中で新たな福岡県としての数値目標も設定をしてまいる考えでございます。

 次に、少子化対策室を設置をしてはどうかということでございます。今、県の方では私を本部長とし、各部長を本部員といたします福岡県児童環境づくり推進本部を設置いたしておりまして、これがいわば少子化対策あるいは子供を育てる環境づくり、これを推進する総合的な本部になっているわけでございます。御提言がございました少子化対策室の設置につきましては、今後研究をしてまいりたいと考えております。

 環境問題についてであります。  まず、ペットボトルの引き取りの問題でございますが、平成十一年度の県内で収集されておりますものにつきましては、すべて引き取られるということになります。また十二年度以降につきましては、各市町村での収集量の増加が見込まれております。したがいまして、再商品化工場の新設あるいは増設、稼働率の向上ということが必要でございまして、その取り組みを行っているところでございます。その結果、現在の見通しでは十三年度までには市町村から委託される収集量につきましての再商品化能力が確保できる見込みになっているわけでございます。また、再商品化物の需要拡大あるいはこれに必要な技術開発についてでございます。この目的のためには、やはり技術開発を積極的に行う必要があるわけでございますが、そのために国あるいは県の方で助成を行っております。そしてまた、十三年度中に開設を予定いたしておりますリサイクル総合研究センターにおきましても、産学官の連携によります技術開発、これを積極的に進めてまいる考えでございます。また、並行いたしまして、社会システムを変えていく必要がありますから、そのような研究も行う考えでございます。

 次に、県庁におきますエコ商品の使用推進でございます。これにつきましては、福岡県庁環境保全行動計画に基づきまして物品の購入単価契約表に、環境に配慮した物品を積極的に盛り込むというような取り組みを行っております。これまで、単価契約表に明示いたしましたエコ商品の数は、平成九年が二百五十四、十年が二百八十五、十一年度が三百三十九品目と年々ふえているわけでございます。また、コピー用紙の古紙の利用率でございますが、これも平成八年度が三五・五%でございましたが、九年度が五一・七%、十年度が七九・六という状況でございまして、年々着実に伸びているわけでございます。

 次に、自動車の排ガス対策でございますが、これを進めていきますためには、それぞれの地域の実情を踏まえまして交通総量の抑制を含めてさまざまな観点からの施策を検討していくことが重要であります。このため、県警を含みます庁内の関係部局で構成をいたしております自動車交通公害対策連絡会議におきまして、施策の検討をしてまいりたいと考えております。さきの神戸地裁の判決でございますが、これは現在の自動車排気ガス対策につきまして、一つの大きな警鐘が鳴らされたものと受けとめているわけでございます。

 次に、雇用問題でございますが、今春の新卒者の就職内定状況は、二月一日現在の抽出調査では七〇・七%が大学でございます。高校の方は、学校の報告を集計いたしますと、六五・一%となっているわけでございます。さらに、県といたしましては二月の二十八日には大学生を対象といたしました五回目の就職促進のための面談会を開催をいたしておりますが、今後とも求人情報の積極的な提供に努めてまいる考えでございます。大学生の皆さんにつきましては、職業安定所の方での特別相談を行いますとともに、学校におきましても就職に役立つ実践的な講習あるいは就職指導の強化を図っているところでございます。このようなことを通じまして、就職支援に全力を挙げて取り組んでまいる考えでございます。

 次に、中小企業の皆さんの金融対策でございます。これも御質問の中にございましたが、中小企業の皆さんを取り巻きます金融環境でございますけれども、確かに最悪期は脱してきておりますけれども、依然として厳しい状況であるというふうに認識をいたしております。このため、信用保証協会に対しまして、年度末を控えました中小企業の皆さんの資金需要に積極的に対応いたしますように指導をしているところであります。今後とも、保証枠が拡大をされた特別保証制度、これが効果的に活用されますように指導を徹底をしていく考えでございます。

 農業問題についてでございます。まず食糧の安定確保の問題でございますが、食糧はもう申すまでもございませんけれども、私どもの生存に欠くことのできないものでございます。将来的に世界の食糧需給の逼迫も予想されている中でございます。できる限り国内で確保していくことが重要であるというふうに認識をいたしております。

 また、食糧自給率の向上に向けた取り組みでございます。麦、大豆の本格的な生産拡大を図りますことは、本県の農業の発展ばかりでなく、国全体の自給率の向上にも寄与するわけでございます。このため、地域の話し合いを進めまして、作付の団地化、営農組織の育成あるいは排水条件の改善に力を入れてまいる考えでございます。

 中山間地域の直接支払制度でございますが、中山間地域は生産条件が不利でございます。そして、耕作放棄地が増加し、土砂の流出などが懸念をされております。そういう中で今回の直接支払制度が実施されるわけでございますけれども、これを契機に担い手の確保あるいは新規作物の導入を進めていく、そして棚田の保全、中山間地域の活性化に本当に結びつきますように市町村あるいは農業団体とも一体となって取り組んでいく考えでございます。

 次に、後継者問題でございます。県内にはサラリーマンの方から農業の方に転職をしておられる方が相当おられます。花、野菜などを取り扱っているわけでございますが、大変情熱を持って新しい農業に取り組んでおられます。それらの方々の事例は、積極的にパンフレットなどで紹介をいたしております。また、先月は初めての試みといたしまして、新規の就農者といたしましてやりがいあるいは体験を就農希望者に話してもらうというような意見交換会も開いているわけでございます。さらに、今後はインターネットなども活用いたしまして生き生きと農業に転職して頑張っておられる方々の紹介をやってまいる考えでございます。

 次に、バリアフリーの生活空間の形成問題でございます。県の方では、福祉のまちづくり条例に基づきまして施設、道路などを安全でかつ快適に利用できるようにバリアフリー化を進めております。そして、市町村におきます福祉のまちづくり整備基本計画の策定あるいは移動のネットワーク整備事業に対する支援も並行して行っております。また、バリアフリー歩行空間が現在どういうふうになっているかという現況調査も実施をいたしております。今後は、さらに交通機関の駅舎といった公共的な建築物、歩道の整備を促進をしてまいる考えでございます。こういうことを通じまして高齢者あるいは障害者の皆さんを初め県民の皆さんが安全で円滑に移動できるバリアフリー空間、これをつくってまいる考えでございます。

 特定優良賃貸住宅の問題でございますが、現在、両政令市と分担をいたしまして久留米市、筑紫野市など二十六の市町で八十五の団地、約千九百戸の供給を行っているところであります。また、県営住宅につきましては、三DK、三LDKなどのファミリー世帯向けを中心に供給をいたしております。そして、母子家庭あるいは多子世帯に対しましては、入居の選考に当たりましては優遇措置を実施をいたしております。このようなことを通じまして、少しでも安心して子供を産み育てられる居住環境づくりを推進をしてまいる考えでございます。

 最後に、読書運動についてでございます。青少年アンビシャス運動、今からいろんな議論をし、具体的に展開をしてまいるわけでございます。いろんな具体的な運動をしていかなければいけないと考えておりますが、その中で読書運動というのは非常に重要な柱をなすものというふうに考えておりまして、今後、読書活動にいろんな形で取り組んでおられる方々と話し合いながら、連携しながらこの読書の推進に努めてまいる所存でございます。

◯教育長(光安 常喜君)登壇

 このたび、県内の中学校で生徒がナイフで刺されまして死亡するという事件が起こりました。まことに痛恨のきわみでございます。早急にこれまでの学校の取り組みを再点検をいたしまして、より実効性のある対策を講じる必要があると考えております。

 校内暴力の発生の原因ということでございますが、これにはさまざまなケースに応じまして要因が考えられるというふうに思いますが、一般的に私なりに大別をいたしますと、一つはやはり発達の途上にあります子供たち、思春期特有の心理あるいは心の不安定さ、そういうものに起因するものが一つ考えられると思います。もう一つは、やはり子供を取り巻きます環境というものが大きく変化をしてきておるということ、そのことによりますストレスの増大でありますとかあるいは人間関係の希薄化、さらには自己抑制力の低下といった問題が考えられると思います。さらにはまた、我々大人社会の規範意識の低下なども指摘をされておるということでございます。これまで本県ではこういった校内暴力等に対応いたしますために、学校におきます指導、相談体制の充実ということに関しましてさまざまな取り組みを支援する施策を行ってきたところでございます。しかしながら、こういう事件が起こりまして、今後各学校におきまして、これまでの取り組みを見直しまして、特に所持品検査を含みます安全確保対策の強化を図るということで先般緊急の取り組みを指導をいたしたところでございます。さらに、生命尊重の教育、あるいは倫理観、規範意識をはぐくむ教育の充実を推進をいたしますとともに、子供たちに対します相談活動を充実をさせまして生徒同士あるいは教師と生徒との人間関係づくりにさらに努めてまいりたいと考えております。

 次に、中高一貫教育の導入についてでございます。昨年十二月に策定をいたしております県立高校の再編整備計画に基づきまして、地域や生徒の実情等を十分に踏まえまして、本県の特色を生かした中高一貫教育校の整備に取り組んでまいりたいと考えております。導入に当たりましては、受験競争の低年齢化を招くことがないように学校の実態に応じまして、例えば面接や作文、実技等を適切に組み合わせまして生徒の意欲や適性を的確に把握をすると、そういった入学者の決定方法の工夫に努めていく必要があると考えております。
 また、中学校と高等学校の教員が教育課程の研究を通じまして相互理解に努めるなど従来の中学校と高等学校の枠を超えて教育に当たる体制をつくり上げていくということが大切であろうと考えております。現在、このような課題につきまして引き続き研究を行いますとともに、望ましい配置のあり方について鋭意検討を続けているところでございまして、今後通学区域の問題も含めまして実施計画の中で具体的な配置計画を策定をしてまいりたいと考えております。

 最後に、読書運動の推進でございます。小中学校の現状でございますが、約半数の学校におきまして何らかの形で全校一斉の読書活動が行われております。今後、より多くの学校でこういった運動が日常的、継続的に実施されますようさらに積極的に取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また図書館の児童サービス体制につきましては、県立図書館を初めといたしまして、市町村図書館の中に設置をされております子供用図書室あるいはコーナーを中心に、ボランティアによる子供への読み聞かせや親子読書活動の支援に努めております。今後とも市町村図書館等と連携をいたしまして、その充実を図ってまいる考えであります。さらに、平成十二年は子ども読書年でございますので、これを契機にいたしまして母と子の読書協議会あるいは各PTA等とも連携を強化をいたしまして家庭や学校、地域での読書運動の推進に努めてまいりたいと考えております。

◯警察本部長(中村 正則君)登壇

 お答えいたします。
 まず、一連の不祥事をどう受けとめているかのお尋ねでございます。御指摘のような一連の事案によりまして、国民の警察に対する信頼を大きく損なっていることは事実でございまして、この事実を厳粛にかつ重く受けとめているところでございます。県警察を預かる立場の者として、県民の信頼を損なうことのないよう、県民感覚に根差した業務運営に一層努めてまいりたいと考えております。また、昼夜を置かず県民の安全確保のために精励している現場の諸君が、肩身の狭い思いをしているのではないかと危惧しているところでございまして、私の立場でいろいろと激励しながら、県民の期待する警察本来の業務を着実かつ的確に遂行することにより県民の信頼の確立に努めてまいりたいと考えております。

 次に、県警察の情報公開についてであります。県警察としましても、情報公開制度は県民の警察行政に対する理解と信頼を高めるために有効な制度であることは十分に認識しているところでありますが、ただ警察業務の性質上、保有する情報の特殊性等から本県警察が実施機関となるためには、法令に定められた警察業務の遂行に支障を来すことがなく、かつ個人の人権が保護される仕組みが必要であると考えております。このような観点から、本県警察といたしましては国の機関における法の解釈、運用状況や各県の対応状況をも見きわめながら所要の専従体制を組んで、鋭意検討しているところであります。

 最後に、地域防犯ネットワークについてお答えします。平成十一年中の福岡県下における犯罪件数は、戦後最高の十三万件を記録し、また交通事故につきましても死者は減少したものの発生件数、傷者とも戦後最高の五万件、六万二千人を記録するなどまことに憂慮すべき状況にあります。このような厳しい状況を踏まえ、県警察といたしましては安全で安心して生活のできる地域社会の実現を県警察の運営指針に掲げ、犯罪等の総量抑制を図っているところであります。特に、これまでの地域安全活動をより地域社会に密着した活動とするため、地域の実態を踏まえ地域住民の視点に立った犯罪や交通事故、災害等の未然防止を図ることを骨子とした「安全安心まちづくりフクオカ総合対策推進要綱」を策定し、昨年九月から県警察を挙げて取り組んでいるところであります。この対策は、各警察署が住民の要望や地域の犯罪事故等の実態に応じて独自に活動の重点を定め、犯罪等の総量抑制に総合的に取り組むものであります。

 具体的には、議員御紹介の西警察署におけるディスカバー・カントリー運動を初め、南警察署での地域住民で結成するおやじの会などとの合同パトロールによる少年非行防止活動、八幡東警察署での高齢者サポート室を設置しての高齢者対策、城島警察署での婦人会地域安全協力隊との合同による犯罪被害防止活動などそれぞれの地域特性に応じた各種活動を県下全域で実施しているところであります。
 犯罪や事故を抑止し、安全で安心して生活できる地域社会の実現のためには、議員御指摘のとおり、地域住民、自治体、警察が連携を一層強化し、それぞれの立場での役割を果たしていくことが重要であると考えております。このため、今後とも地域の実態に対応した地域防犯ネットワークの構築に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。