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2月本会議 カネミ油症再検証及び学習障害への整備、対応を要求
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| ◯三十八番(広田 誠一君)登壇 公明党・新風の広田誠一であります。通告に従いまして、早速質問に入ります。 初めに、カネミ油症問題についてお伺いいたします。カネミ油症問題が今、問い直されています。なぜ、今油症問題なのか。今から三十数年前に発生したカネミ油症事件は、既に過去のことと思われています。がしかし、いわゆる猛毒のダイオキシン類を原因とするこの食品公害事件は、本人や子孫にも今なお表現しがたい苦しみを与え続けています。昨年十二月の参議院決算委員会におきまして、有毒物質のPCB(ポリ塩化ビフェニール)中毒が原因で一九六〇年代に起きたとされるカネミ油症事件は、実際はPCBの熱変化により発生したダイオキシン類のPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)であることを政府はかなり以前から認識していたと指摘され、それを認めました。そしてさらに、同委員会で、にもかかわらず患者には今でもPCB汚染の診断基準が用いられている、したがって、PCBではなくダイオキシンに対応した基準に見直すべきだと求められたのに対し、坂口力厚生労働相は、ダイオキシンが主原因である以上、即刻見直しをしたいと答えました。カネミ油症事件は、一九六八年春ごろより北九州市の食品メーカーのカネミ倉庫が製造した米ぬか油(ライスオイル)を食べた人々から、吹き出物やしびれなどさまざまな症状が続出し、西日本一帯で一万四千人以上が届け出た大規模な食品公害事件であるわけですが、今日まで油症と認定された患者は約一千八百名に及び、当時、肌の黒い赤ちゃんのお産で世間に大きな衝撃を与え、そしてその黒い赤ちゃんが今でも油症患者から生まれるという深刻な事態を招来させています。 我が公明党ダイオキシン対策本部は、先月初め福岡、長崎両県入りし、油症患者の人たちの実情を調査しました。福岡市では十一名の患者、遺族の方々に会見しました。私もその調査団の一員に加わりました。以下は証言者の言葉です。初めにAさん、女性です。発症から三十年以上たった今でも皮膚がざらざらで、時々吹き出物ができ、また自律神経失調症で頭痛がひどく、毎日頭痛薬を欠かせません。それにのどのポリープを手術し、その後乳がんで左の乳房を摘出し、三年前には心筋梗塞のため心臓の左冠状動脈にステンレスパイプを入れる手術を受け、長期の入院生活を強いられました、と語っています。Bさん、男性は、それまで健康そのものだったのが、あの事件をきっかけにすっかり体調を崩し、便秘と下痢、腹痛を繰り返すようになり、心臓発作の苦しみ、呼吸器疾患などに加え神経もおかしくなり、転倒したりけがしたりの連続でした、と。Cさん、男性です。発症当時黒々していた頭髪が抜け、頭痛が今も激しくし悩んでいます。症状が比較的に軽かった娘二人が結婚しましたが、孫の一人は死産、もう一人は流産と悲しい出来事があり、忘れることができません、と語ってありました。その他の人々も、それぞれに皮膚障害や頭痛、甲状腺障害、肝臓や腎臓の障害、骨折など全身に及ぶ症状が続き、さらに就職差別や結婚差別を受けたことなど、悲痛な叫びともとれる苦しみの模様が語られました。専門家も指摘するように、目やにや吹き出物など外にあらわれる症状は単なる序章にすぎず、これまでに至る内臓障害が追い打ちをかけ、がん、子宮内膜症が多発し、呼吸器、消化器の異常を初めとする全身症状が顕著となっていったという状況でした。 問題は、こうした大規模な中毒事件に直面したときの行政の取り組み方についてであります。原因や患者を特定するため、問題の食用油の範囲や病像を絞り込む必要があったと考えられますが、保健所などで行われた検診では、典型的な症状がそろわない人は認定されず、それも皮膚科の医師が中心に診察を行い、皮膚や眼など外見症状が重視され、内科などの全身症状は十分に顧みられなかった点であります。診断基準はその後一部改定されたものも含めて、基本的にはこのように限られた範囲の患者の知見に基づくものであり、それによって認定作業が行われたため、多くの患者が認定されずに取り残される結果となったということでした。しかも、過去から現在にわたって患者さんを身体的、精神的及び社会的に苦しめ続けてきているダイオキシン類は、今日私たちの身の回りの国土、そしてすべての自然を汚染し、さらにそれらはその代表的な環境ホルモンとして問題視されています。 そこで、知事に伺います。県として、これまで油症患者の検診を続けてきてあるわけですが、本県における患者の現状はどうなっているのでしょうか。 さらに、何といっても患者の実態の再調査が必要であると考えます。中でも二世や三世にあらわれている症状には、前段で触れた黒い赤ちゃん、すなわち皮膚に色素沈着を起こして生まれてくる子供を初め、親指の付け根に六本目の指を持って生まれてくる多指、生殖器異常などがあると聞いています。こうした二世、三世を含めた実態把握が急務と痛感します。知事の見解を求めます。 二点目に、国は症状重視だった現行の認定基準を改め、ダイオキシンの血中濃度を重視する見直しを行うと先月七日に表明したと報じられました。この新たな診断基準に基づく対応が急がれねばなりません。県としての対応のあり方、並びに今後のスケジュールについてお答えいただきたい。 三点目に、この油症問題は、食用油としてダイオキシン類を不幸にも口から摂取したという、まさに本県で発生した過去に例のない人体被害例であります。このカネミ油症の再検証は、現在のダイオキシン類問題の解決に貴重な知見を与えるものであるとの研究者の指摘です。油症患者が恒久的に治療を受けられる体制への道を開くためにも、化学物質による健康被害予防と医療の総合的研究がより一層促進されるべきであると痛感します。知事の御見解をお聞かせいただきたいと思います。 次に、障害児教育問題、中でも特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対応について伺います。近年、旧来からの知的、身体的障害に加え、学習障害や注意欠陥多動性障害といった特異的発達障害児の増加が見られます。これから述べるのは、私が最近報告を受けた事例です。 現在、公立教育相談機関で相談員をしています。寄せられる相談内容は、不登校を初めとする心因性の課題や発達障害についてのものが多いです。LDに関連する相談は保護者の方からよりも学級担任、それも圧倒的に小学校の学級担任からが多くあります。保護者からの場合では、そうした子供について理解してもらえず、担任とうまくいかないために二次的な問題が起こっています。で、両方の相談をしてみて、教育現場の先生方も指導や援助について苦心されている様子がわかります。つまり、どうしてよいかわからないというのが本音のようです。ですから、LDに対する理解を進める取り組みや学級集団の中で、通常の授業の中で、一人の担任教師でも工夫できる指導法、援助法の開発、啓発が求められていると思います。次は塾の経営者からですが、LD児本人に対し、いつLDつまり学習障害児であることをどのように伝えるべきなのか悩んでいます。LDそのものに加え、いわゆる二次障害に苦しんでいる子供、父母が周りにも少なからずいます。そうした支えやよりどころとなる場がほしいと思います。そして、おかしいと思っても、親御さんにどのように説明すれば理解を得られるのかに苦労します。また、なかなか診断を受けてもらえず歯がゆい思いです。児童相談所も当てにならず、学校の先生たちもLDに対する知識が乏しく、何とか自分たちで試行錯誤の毎日です、と苦渋の言葉です。もう一人は、LD、ADHD併合タイプの子供の母親からです。病院で診断される前の約一年半の間、地域の児童相談所に通いましたが、いつも、この子の行動は個性ですから心配するような障害はありませんと言われていました。途中から担当者がかわり、子供に対しどのように接すればよいか助言を求めても、まあ、どう接しても無理でしょうねと言われました、ということです。児童相談所には、児童の保護者や関係者がさまざまな悩みや疑問を持って訪ねてくるものでありますので、児童相談所の職員はそれらの方々を失望させることなく、専門性の高い、信頼できる相談機関として十分対応できるよう態勢の整備をしていただきますよう、まず知事に対し強く要望するものであります。 次に、教育長にお尋ねします。こうした児童生徒の現場、またその周辺ではどこもとまどい、混乱している状況が見てとれます。学習障害(ラーニング・ディスアビリティーズ)──LDと略されるわけですが、学習障害とは、基本的には全般的な知的発達におくれはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力の習得と使用に著しい困難を示すさまざまな障害を指すものであると言われています。最初に、こうした学習障害児の本県における実態はどうなっているのでしょうか、お尋ねします。 ことし一月、県教委は学習障害児のための指導の手引を完成させました。それも学習障害に関する理論的な側面だけでなく、学習上の困難性の類型に応じた指導方法のあり方で、学校現場等で求められている実践的プログラムであり、その点、評価は多とするものですが、これをもとに今後どう進めるのか。つまり、学習障害の実態把握と判断の方法、学習障害の判断組織とその構成について、学習障害児の指導、支援のあり方についてお尋ねします。 また、学級障害児への教育を充実させるためには、親の会やNPOなど民間活動団体のノウハウを生かした方策の検討が必要であると考えます。こうした団体との連携と活動への支援についてどう考えるか、お尋ねしたいと思います。 次に、同じく特別な教育的支援を要する注意欠陥多動性いわゆるADHD児並びに自閉症児についてお尋ねします。ADHDはアテンション・ディフィシット・ハイパーアクティビティー・ディスオーダーの頭文字からとったもので、注意欠陥多動性障害と訳されています。注意が集中せず、多動で落ち着きのない子とされています。ただ最近の研究では、ADHDは多動性、注意力、衝動性の問題というよりも、それらを統御する自己制御(セルフコントロール)力の障害と考えられるようになってきたと言われています。多動の子の場合、走り回るとか着席できないなどの姿に目がいきがちですが、確かにそのセルフコントロール不足が着席できないなどの姿につながっており、それも重要な課題ですが、ただそれは表面にあらわれた一現象にすぎず、その子のセルフコントロールをつけるためには目立つ現象だけでなく、生活のさまざまな場面、例えば睡眠から起床の時間の問題や、食事と排せつのリズムに注意を向ける必要があるとも言われています。したがって、子供の生活リズムをどう安定させていくか、よく観察すると子供たちが排せつなどの意識を高め自立を進めていく時期があるとも言われ、生活リズムの安定と身辺技術の獲得が子供の精神安定に重要な役目を持っているとも指摘されています。多動な子供たちと一緒に合宿をしたりして指導されているある専門の教師は、合宿に入る前に子供に自分の目標を決めさせ、合宿の夜、寝る前に目標の達成度について自己評価をする時間があるそうですが、子供たちは自分のやったことをほぼ正確に覚えていて、目標を達成できなかった自分について厳しい評価を下していくと報告されています。しかも、ADHDだから何かができないということではなく、クラスでは勉強に集中できなくとも一対一であれば集中できたり、周りがうるさいと話が聞けないけど、静かであれば話を聞くことができるなど、周囲の状況が整えば適応しやすいと言われ、環境を調整しながら徐々にできるようにしていくという目標を常に持って指導していく必要があると言われています。一方、自閉症児は、自分と他人との関係性の認知力が弱く、双方向の交流ができにくく、多彩なこだわり行動が見られるのが特徴的とされています。その出現率は、日本の研究では一万人に対して十人以上という報告がなされています。しかもその半分くらいが知的障害がほとんどない高機能群だという資料が報告されています。ある学者によれば自閉症の認知の特徴は、知覚の雑音の除去ができないため認知したものとの距離がとれないという状況を発生させていると言われています。雑音にさらされ続けている自閉症児にとって、人間の情報は処理の能力を超えてしまうのではないかと言われ、その結果、頭の中で情報処理したり、つなぎ合わせたりということが難しくなり、また余裕に欠ける認知のやり方で、一つの視点から別の視点へと切りかえることが難しくなると言われています。したがって、必要な情報はできるだけ絞り込んで提示することや周囲の雑音を極力排除することが大事であり、二つの刺激を同時に提示しないということが賢明だとも言われています。 ところで、これまで十六年間、都内のある区より委任され、保育園での巡回相談を行ってきた社団法人発達協会王子クリニック心理・言語担当の湯汲英史氏は、次のように述べています。保育園児の相談を通して感じることは、七、八年ぐらい前から相談の内容が大きくさま変わりしてきています。巡回相談のもともとの対象は自閉症やダウン症など、障害の認定を受けている子供たちだったと。ところが最近は、障害を持つ子が一とするとその二倍から三倍の人数でADHDなど行動や社会性に問題を持つ子の相談となっています。学級崩壊が注目される以前から幼児たちが変化していたと述べています。そしてことし一月、驚くべき実験結果のニュースが報じられました。それは、ADHDに見られる落ち着きのない行動である多動性障害とよく似た症状を引き起こす作用が、内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)として疑われるプラスチック原料のビスフェノールA(BPA)にあることを、ラットの実験により国立環境研究所のグループが突きとめたとありました。さらに今後、このBPAが精神細胞に何らかの影響を及ぼす可能性があると見て、同様の行動を起こし始める量や投与した際の神経細胞の観察や遺伝子の働きの変化などを調べていくとしています。 そこで、教育長にお聞きします。ADHDの診断は、普通医師によって行われ、LDは心理学や教育機関で行われることが多いなどとまちまちです。ADHDや自閉症児など特別な教育的支援が必要であると認められた子供に対して学校がどのような教育、サポートをしていくかを話し合い、個人に合わせた教育プランが作成されることが当然であり、そのためには担任教師、学校側、医療、心理などの専門家が集まって、その子供に合った教育計画を立てる態勢づくりが急務と考えます。ADHD並びに高機能自閉症児への対応についての現状をお聞かせください。 また、これらの子供たちの健全な成長に欠かせないのが言語治療であると言われています。言葉や聞こえに障害を来した人に対して円滑なコミュニケーションができるように援助する言葉のスペシャリストである言語聴覚士の資格を、より指導力を高めるために、国家試験にチャレンジして取得されている先生もおられるということですが、その状況についてお尋ねします。 もう一点、特殊学級についてお聞きします。一九九九年OECD(経済協力開発機構)の調査によれば、義務教育の段階で何らかの方法で特別な教育的対応を受けている子供はアメリカでは一二%、ドイツでは五%、イギリスでは二・九%となっています。同じ一九九九年に日本で特殊教育を受けている子供の割合は一・二三%であり、大きく下回っています。これらの子供たちで、盲、聾、養護学校で学ぶ子供を除く特殊学級での指導や通常学級に在籍して通級による指導等を受けている子供、つまりこれまで取り上げてきた学習障害やADHDなどの子供たちの割合は日本では〇・八一%で、アメリカでは一一・四%と約十四倍の格差があるとされています。このような格差は、そうした子供たちが少ないというのではなく、十分な教育的対応を受けるに至っていない、対応がおくれているということを意味しています。このことについて多くの困難はあるとしても、改善すべき課題を一つずつ解決していくことが必要と考えます。中でも特殊学級につきましては、できるだけ早く改善を図る必要があると考えます。なぜなら、特殊という名称が、あたかも対象とした子供たちを特別な存在として分け隔てているようなイメージを与えており、障害のある子供をお持ちの保護者の方々から、特殊学級への入級を進められたとき非常に悲しい思いがして受け入れることができなかった、ということをしばしば耳にするからです。障害のある子供は、特殊な子供ではありません。その子に合った丁寧な指導を必要としている普通の子供なのです。地域によっては、慣例的には養護学級やなかよし学級などさまざまな呼び方をしているところもありますが、行政的にこの特殊学級という名称を改善することについて教育長はどのようにお考えでしょうか。 また、保護者の方々からは、一たん特殊学級に入ると通常の学級には戻れない状況があり、特殊学級へ入ることを思い切ることができなかったということをお聞きします。特殊学級に入るか、入らないかの二者択一だけでなく、子供の変化の状態を考慮しながら、子供の実態を見て選択できるように、特殊学級と通常の学級の垣根をもっと低くできないのか、特殊学級への措置のあり方の改善について教育長はどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。 最後に、自閉症の場合、知的能力の障害というより人間関係の障害のために社会生活の適応ができず、特に在宅の自閉症児者についてはこだわり等の特有な行動や強度行動障害等への対応が家族への大きな負担となっている状況があります。自閉症の特性を踏まえたきめ細かい対応が急がれます。したがって、こうした自閉症とその周辺領域にある発達障害の医療的かつ福祉的ケアを行うための、いわゆる自閉症、発達障害支援センターを創設し、地域における自閉症児等の福祉の向上を図るべきと考えます。知事の見解を求めます。 以上、第一回目の質問を終わります。(拍手) |
| ◯知事(麻生 渡君)登壇 カネミ油症患者の皆さんの現状でございます。県の方では、国のカネミ油症患者の診断、治療に関する研究及び追跡調査にずっと協力をしております。そして、毎年二世、三世を含めました油症患者の方々の一斉検診を行っております。現在、県内にはこの検診を受けておられる方が八百十名おられるわけであります。そのうち六百四十名の方が患者として認定をされております。今後も引き続きまして、油症患者の方々の実態の把握に努めてまいる考えでございます。 また、新しい診断基準にどのように県として対応していくかということでございます。カネミ油症患者の認定に係ります新しい診断基準でございますが、これはまだ国の方で検討がなされているという段階でございます。いずれはっきりした基準が示されるというふうに思っております。県といたしましては、その基準に基づきまして新しい診断活動をしていきたいというふうに考えております。 次に、PCBを初めといたしまして化学物質に関します総合的な研究の促進についてでございます。PCBあるいはダイオキシン類によります複合汚染であるというふうに、カネミ油症は考えられているわけであります。国におきましては、患者の方に対します検診はもちろんでありますけれども、疫学調査を行いながら治療法に関する研究が進められております。一方県の方といたしましては、こうした取り組みが広く有害化学物質に関する総合的な研究、これが必要なわけでございますが、これを促進し寄与するものと考えております。したがいまして、今後ともカネミ油症に関しますこのような研究が一層推進されますように、国に対して働きかけを行ってまいる考えでございます。 次に、自閉症あるいは発達障害支援センターの問題についてでございます。自閉症あるいは発達障害支援センターでございますけれども、これは知的障害児の施設などに附置をするというやり方をとっております。そして平成十四年度から新たに、国の補助事業として創設をされるものでございます。このセンターに県が事業を委託いたしまして、自閉症といったものの発達障害についての専門的な相談、支援、療育サービスを提供するというものでございます。県の方ではそれぞれの地域におきます相談、療育支援の実態を踏まえまして、センター事業の実施について検討をしてまいる考えでございます。 |
| ◯教育長(光安 常喜君)登壇 まず、学習障害(LD)への対応についてでございます。学習障害児の実態につきましては、これは全国的にも必ずしも明らかではございません。本県の実践研究協力校におきましては、学習障害であると思われる児童生徒が一%から三%程度在籍をしておるというところでございます。 学習障害の判断につきましては、国語や算数におきます基礎的な能力、日常生活の行動の特性、心理検査等の結果を総合的に検討して行う必要があります。その際、医療、心理、教育関係者から成る専門家の判断を求めることも適切であると考えております。 学習障害児の指導につきましては、学級担任のみならず、すべての教職員が共通理解のもとに連携を密にして組織的に対応していくということが大切であります。このため平成十年度から、県下のすべての小中学校の校長、教頭、教務主任等関係職員を対象に研修を実施をし、計画的に理解、啓発を図っておるところでございます。今後、市町村教育委員会を通じまして、学習障害に関します校内委員会の設置の促進を図りますとともに、教員の実践的な指導力を高めますために、教育センターにおきまして知能、心理の諸検査法や、障害のある子供への支援のあり方についての講座を平成十四年度から新たに設けることといたしております。 また、指導の手引につきましては、今後研修会等で積極的な活用を図りますとともに、教育センターのホームページに掲載をいたしまして、教員一人一人が活用できるようにすることといたしております。さらに、親の会等の民間活動団体に対しましては、団体が主催をいたしております講演会等への後援あるいは情報提供を行っておりまして、今後とも連携、支援に努めてまいる考えであります。 次に、注意欠陥多動性障害(ADHD)や高機能自閉症等につきましては、昨年の十月から文部科学省の調査研究協力者会議におきまして、その判断基準、効果的な指導方法や指導の場等につきましての調査研究が始まった段階であります。県の教育委員会といたしましては、こうした国の動向に留意しながら調査研究を進めてまいりたいと考えております。 また、言語聴覚士につきましては、福岡県の言語聴覚士会によりますと、県下の有資格者は約百八十名程度であるということでございます。小中学校では言語障害の通級指導教室の教員五名が、その専門性向上のために資格を取得をいたしておるところでございます。 特殊学級の名称の見直しにつきましては、先ほど申し述べました国の調査研究協力者会議において検討されるということになっております。県教育委員会といたしましても、都道府県の教育長協議会等の機会を通じまして、早急に改善されますように要望をしてまいりたいと考えております。また、市町村教育委員会に対しまして、保護者等への相談、指導の場におきましても特殊学級の名称を使わずに保護者等の心情に配慮した対応に努めるよう指導してまいる考えであります。 特殊学級と通常の学級間の異動につきましては、二十一世紀の特殊教育のあり方に関する調査研究協力者会議の最終報告におきまして、就学後においても障害の状態に応じて弾力的かつ機動的な異動が可能となるよう努めることが望ましいと提言をされております。国の検討結果を待って適切に対応してまいりたいと考えております。 |